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8月下旬に出発し、アメリカの一般家庭にホームステイしながら、米国公立高校交換留学生として、約10ヵ月間米国公立高校に在籍し、異文化交流、相互理解を行いアメリカの高校生と一緒に学習し、単位を取得するプログラムです。
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●Questions and Answers
「センターの高校留学は事前学習が大変だから、別の業者の制度で行く」という人がいました。学校の先輩からその大変さを聞かされたのだそうです。でもよく考えてください。なんだか変です。そのような姿勢では、高校留学そのものが成功するはずもありません。高校留学は、センターの事前学習以上に大変なことなのです。毎年、参加した学生はこれらの事前学習を終了して、出発していきます。だからこそ、高校留学そのものもうまくやっていくことが出来るのです。事前学習をやり通すことができなかったら、留学しても得るものより失うことの方が多かったということすら起こるのです。みんなががんばってやっているわけですから、あなただけやれないわけはありません。気持ちで負けないでください。 2 1次募集から4次募集までありますが、いつ応募しても同じでしょうか。 1次募集の締切りと4次募集の締切日は、約6ヶ月の違いがあります。さらに、1次募集と2次募集の間は約2ヶ月の違いが発生します。つまり、1次募集者と2次募集者とは、約2ヶ月の差の中で準備が始まり、1次募集者と4次募集者との間には約6ヶ月の準備における差が発生します。例えば、1次募集者の保護者同伴のオリエンテーションは5月下旬に行われ、既にその時点からあらゆる準備が始まりますが、4次募集者の同様のオリエンテーションは12月上旬に行われ、約3ヶ月遅れでスタートするということになります。そういう意味では、募集が進めば進むほどセンターの選考は厳しくなり、遅れてスタートしても、1次募集者と同様に準備できるかどうかという基準で判定が行われていくということになります。また、参加者は高校留学生に必要な英語力の基準であるELTiSのスコア212点以上を取得する必要があります。センターでは、全員がこの基準をクリアできるよう、SLEP TESTを定期的に実施し、英語力を測定しながら、英語学習の指導をします。なお、冬のオリエンテーションまでに行われるSLEP TESTで48点以上を取得すれば、留学事前講座の受講は任意となります。それまでに第1次募集者は5回、第2次募集者は4回、第3次募集者は3回、第4次募集者は2回受験することができます。早く出願すれば、早くから事前学習に取り組むことができ、それだけ英語力向上が期待できますし、SLEP TESTを受験するチャンスも多くなります。センターの英語学習には「聞く学習」として、日米文化の違い等を説明した英文を聞いて、それを書き取る学習も含まれています。英語を書き取ることで、より集中して英語を聞く習慣がつきますので、ヒアリングは確実に上達します。ですから、英語力に自信のない方や成績が平均的な方は、できるだけ早い時点で出願し、早めに英語学習を開始し、担当者のカウンセリング時の指示に、耳を傾けた方が得策だろうと思います。 センターのこのプログラムに対する考え方は、優秀な成績を持つ生徒だけを選考するのではなく、留学の意志のある者をセンターで「育てていく」という視点で考えています。すなわち、英語力が平均的であっても、留学の意欲が強くあり、留学適性や人格的なものが抜群であったり、さらには特筆すべき特技の持ち主とか、何かに抜きんでた才能を持つとか、人的交流に情熱を持っているとか、ボランティア活動に積極的であるとかなどの、留学希望者の持つ個々の才能や個性が、審査の際には大きな要因となり高い判定をすることが数多くあります。センターが書類だけでは判断しづらい出願者に対して保護者同伴の上、個別にカウンセリングを行ない、審査するというのも大きな意味があるのです。ただし、このような場合でも英語の必要性は当然変わりませんので、早めの段階で出願して事前準備に取り掛かって、センターの指導の下に必要な英語力を養っていくという方法で対応して欲しいと思います。 いつ参加することが最も理想的かという視点では、答えは見つかりません。つまり、各学年で参加することの特徴はあったとしても、各参加者の成績も、環境も、個性も、進路も異なるのですから、どの学年が1番良いという考え方は、望ましい考え方ではありません。各学年で参加する場合の、特徴を十分に理解しておいた方がいいと思います。例えば、高校1年生で参加する場合、出願時は中学3年生であり、高校受験と事前学習が重なり、準備が大変になりますので、出願する場合は第3次募集までに出願することが望ましいと思います。この場合帰国後は、休学扱いで高校2年に進級しても、大学受験に向けて十分な時間を確保することができます。高校2年生で参加する場合、1年間の高校生活にも慣れ、準備においても1番余裕を持ってすることができる学年となります。でも、帰国後、高校1年間で学習したものを思い出すまでに、2学期は苦労することになります。高校3年生で参加する場合、精神的にも大人に近い、落ち着いた年齢となり、異国で1人生活するとき、自己判断力や問題解決能力にもすぐれ、また、米国高校生との交流もより高い次元でのものが可能であり、実質的にも期間中に得るものが1番多い学年であるといえます。しかし、帰国後、休学扱いの場合でも、大学受験まで約8ヶ月しかなく、偏差値の高い大学への進路は不利となります。また、留学扱いで行っても、同級生とは実質的に3ヶ月遅れて卒業することになります。実際にセンターで交換留学に参加した、過去の参加者の学年別内訳は、高校1年生が25%、高校2年生が43%、高校3年生が32%となります。 交換留学生としての適性には、様々な資質が求められます。明るく、社交的で、適応力と自主性に優れていることが、まず、一番に指摘されることだと思います。次に、克己心、判断力、問題解決能力、協調性などが挙げられます。さらに挙げれば、忍耐力、向上心、好奇心、柔軟性、寛容性、自立心などの能力が求められます。もちろん、これまで挙げた能力を、全て備えているという人はおりません。自分自身の性格を考えて、それらの能力がないからといって、悲観することはありません。また、高校留学に不向きな性向は、「わがまま」「自己中心的」であることを指摘できると思います。もし、友人や知人から、よくそのように指摘される人は、苦労が多くなることは間違いありません。でも、これら個別の能力の有無で一喜一憂する必要もありません。総合的に判断する必要があります。 6 留学に対して、男子と女子の両性における、何らかの違いはありますか。 初期段階で、まず、留学に非常に興味を示すのは、圧倒的に女子生徒です。男子生徒の多くは自ら興味を示さず、保護者の強い勧めがあって、興味を抱き始める傾向があります。その反応の背景にある両性の本音は、女子は「面白そう」というものであり、男子は「恐ろしい」というものです。基本的に両者の価値観は、ここから始まることが圧倒的に多くあります。ですから、女子生徒が「参加したい」という場合、単純に「面白そう」という興味だけから始まっておりますし、男子生徒が「行きたくない」という場合、単純に「恐ろしい」という不安だけからの反応であることを、保護者の方々は認識した上で、彼らの反応に対処することが大事だと考えます。次に、留学期間中に抱えるトラブルの数は、圧倒的に女子生徒であるというデータがあります。特に、人間関係のトラブルが多く発生し、男子生徒の場合、人間関係のトラブルはほとんど皆無です。さらに、情緒不安定な言動によるトラブルも女子生徒の特徴といえます。反面、素行や学業成績、規則違反などのトラブルが多いのは、圧倒的に男子生徒です。 7 オリエンテーションがたくさんあるのですが、全部受けなければなりませんか。 この留学は、オリエンテーションが大変充実していることが大きな特色の一つであり、これを受けることが、留学への成功の近道であると考えています。そして、それらの費用は留学生参加費用の中に含まれています。何回も説明してありますが、これだけの量のオリエンテーションを日本で実施している団体は多くありません。それを逆に嫌がる参加者もいますが、それは本末転倒であり、留学を通してより多くの事を得るために、このオリエンテーションは非常に重要であると、センターでは考えております。特に冬のオリエンテーション前は、参加者は極度に神経質になり、不安を訴える者が多くなります。ところが、オリエンテーション終了後、大勢の同じ目的を持つ者と時間を過ごし、その夢に向けて現実的な視点で留学を捉えるようになります。そして、それまで一人で黙々と留学の準備をしてきたと思っていたのに、異なる県の友人たちが数多くできて、仲間意識が芽生え、勇気が沸いてきます。これまで、このオリエンテーションに参加した生徒のほぼ全員がこのオリエンテーションを高く評価し、絶賛しています。中には、もし留学しなかったとしても、このオリエンテーションで学んだことは自分の人生に大きく影響してくるだろうとアンケートで答えている生徒もいます。不安で心配かもしれませんが、勇気を持って臨んで欲しいと思います。 8 ELTiSとSLEP TESTの違いは何ですか? ELTiS212点はどれ位のレベルですか? ELTiSは、英語の知識量を問うSLEP TESTや英語検定試験に比べ、英語を道具として使う、実践的な英語運用能力を問う問題形式といえます。数学の計算問題や、統計グラフを読み取る問題など、アメリカの高校の授業を想定した内容が特徴です。ELTiS212点の取得には、英検2級以上の英語力と、ELTiSの問題形式に沿った対策が必要となるでしょう。 9 SLEP TESTで48点以上を取りましたが、留学事前講座は受講した方がよいのでしょうか。 本当に生徒のことを考えれば、センターでは留学事前講座を受講されることを勧めざるを得ません。何故ならば、いかに英語力のある学生でも、留学初期の頃の授業では、ほとんど分からない状態がしばらくは続くからです。しかし、余分な費用が必要となりますので、それを積極的に勧めることはできません。目安として、それぞれの合格点を決めていますので、それ以上あるわけですから、保護者と充分に相談して、任意に考えて判断してください。 10 留学準備期間中は、どのようなことを勉強しておけばよいのでしょうか。 まず、センターの「英語学習」をやっていただきます。また、今まで習った英文法も総復習する必要があります。英語の勉強以外では、同じくセンターから与えられる「自由研修」を通して自分自身の意見を持てるように、どんな些細な事も自分で問題意識を持って考える訓練を行ってください。そのためには、新聞には毎日目を通して日本国内のみならず世界の情勢にも関心を持つようにしてください。さらにこれまでの参加者が指摘してきた通り、案外、身近な日本の事についての知識が不足しています。日本の事について聞かれた時に最低限答えられる程度の知識も身につけておきましょう。いずれにせよ、センターが提供する事前学習の指示通りに準備を行っていけば、それで充分だと思います。勉強方法で悩むことはありません。 11治安は良いのでしょうか。また、危機管理に関する指導は行われるのでしょうか。 アメリカは治安が悪いというイメージがあります。拳銃や麻薬類が氾濫し、常に危険と隣り合わせているのが日常的、という感じで考えてしまいがちです。しかし、このイメージをアメリカ全土に当てはめてしまうのは、とんでもない間違いです。このイメージとは程遠い環境のアメリカも数多くあります。確かに、日本は世界のどこの国とも比較できないほど安全で、治安は安定しています。ですから、我々日本人は、そういう環境が当たり前と考えているのですが、同様の環境を日本以外に見つけることは不可能です。反面、日本が安全なだけに、日本人には危機管理能力に問題性が見られます。日本に住むなら危機管理能力をとやかくいう必要はないかもしれませんが、そうでない国が多いわけですから、危機管理は海外ではとても重要な要素となるわけです。治安が悪いことによって、犯罪や事故に遭遇することも多くあるでしょうが、危機管理のあり方を学習することによって、危機から回避することが出来る可能性が高くなります。そこで、センターでは、危機管理に関する事前学習を春の2次オリエンテーションで徹底的に指導しています。日本人が海外で犯罪や事故に巻き込まれるのは、治安の悪さもありますが、むしろそれ以上に危機管理能力の欠如がその最大の原因となっていることを理解しておく必要があります。 12 英語力が不安ですが、現地公立高校の授業についていけるのでしょうか。 高校生活は、8月下旬から9月上旬にスタートしますが初めの数ヵ月は、学校の授業や宿題等にどの留学生も苦労しています。英語での環境に適応し、慣れるまでは、ほとんどすべての学生は、不安と困難を感じるのが当然とも言えます。ところが、学校生活が始まって3ヵ月を過ぎる頃になると、学校の授業にも要領を得、耳も慣れ、成績も向上し始めます。成績の評価方法は、小テスト、宿題の提出状況、授業中の態度、出席状況、定期テスト等で総合的に評価されます。分からない時は、黙っていないで、先生に相談し、心を開いて自分のできる範囲で前向きに努力すれば、悪い評価は取りません。もちろん、出発前にできるだけ英語力をつけておく事は必要ですが、前向きな努力を続ければ、努力しただけ、英語力も伸びてきます。留学生の中には、学期末に学校の成績優秀者に選ばれる者も毎年出ています。 13 留学先の高校やホストファミリーが決定するのはいつ頃ですか。 第1次募集者と第4次募集者で6ヶ月の差がありますので、一概に申し上げられませんが、過去の事例で説明しますと、1次募集者で一番早く決定した者は1月でした。そして、3月末までに決定した者が全体の30%、5月末までに決定したものが全体の90%、7月待つまでに決定したものが全体の95%でした。最後の5%の留学生は、8月になって決定しております。アメリカの高校は通常、9月上旬から始まりますので、8月下旬に出発しますが、特に、約1ヵ月間の留学事前講座を受講する者は7月の中旬には日本を出発しますので、それらの参加者の中には、出発時点では、留学先が未定のまま出発することになる者もいます。 14 留学期間中、本人の在籍している日本の高校ではどのような取り扱いになりますか。 1988年度4月から高校留学において取得した単位が正式に日本の高校の単位として認められるようになりました。よって、従来のように必ずしも休学して留年しなくてもいいのです。例えば高校2年生の1学期終了のち、1年間留学した場合、帰国して高校3年の2学期から復学することも可能です。しかしながら、進級についての判断は最終的には各高校の学校長が留学期間中に取得した単位や出席状況、学習内容を考慮してから決定しますので、その判断は各高校によって異なる可能性もあります。事前に在籍高校に確認する必要があります。 ホストファミリーの変更は、ホストファミリーの引っ越しや突発的に生じた事由により、発生する事があります。長時間の滞在となれば、予期できないことでもあり、学生によっては、ホストファミリーが3、4回もチェンジする事すらあります。 16 以前、1ヵ月間のホームステイに参加したことがあるのですが、そこの家庭から高校に通う事ができますか。 以前1ヵ月お世話くださったホストファミリー宅から、現地公立高校に留学するには、そのホストファミリーと学区内の高校が受け入れを了承されることが必要です。ホストファミリーと連絡を取り合い、先方と話し合われた上で、既に、ホストファミリーが了承している場合は、その旨をセンターへご連絡ください。また、「できるなら、そこの家庭にお世話になりながら通学したい」という程度でしたら、米国公益教育法人の方でそのホストファミリーの意向をお尋ねして、ホストファミリーと学区内の高校が受け入れを了承されましたら、可能ということになります。 17 この交換留学と語学留学や大学の正規留学の違いや特徴は何ですか? 交換留学とは、高校時代にしかできない留学で、語学習得だけでなく、文化交流を目的としています。最初から、アメリカの高校生と肩を並べて授業を受けるほか、家庭生活、あらゆる日常生活の場に英語があふれています。また、このような環境の中では、言葉の不自由さ、異文化に対する戸惑い、対人関係などの幾多の困難に直面します。これらの困難を乗り越えながら、人間的成長をとげ、さらに、相互理解を深める事ができるのがこの留学の良さと言えます。大学の正規留学とは、学生の学びたい専門分野をよりその分野の研究が進んでいる大学や大学院へ行って勉強するための留学です。アメリカでいう大学は、誰でも進学するものではなく、真に勉強したい人だけが行きます。それだけ、内容も濃く、大学生は遊ぶ暇もないほど忙しく、勉強します。ですから、当然大学に入学する以前に大学の授業を受講できる程度の英語力が必要とされます。そのため、ほとんどの学生がまず、語学研修から始めます。この語学研修は、英語を母国語としない人と一緒に授業を受けることになります。これが語学留学といわれるものであり、現在、日本から留学する人達の90%以上が最初の段階でこの形を取っています。学生の中には、正規の大学生活に入る前に、この段階で正規留学を断念するケースも多く見られます。将来的にアメリカの大学に進学される方は、交換留学を経験し、ある程度英語力をつけ、異文化生活に対する準備をしておくのも1つの方法でしょう。実際、交換留学してからアメリカの大学へ進学するケースが増えてきています。 18 交換留学を終了後、2年、3年と引き続き留学することは可能ですか。 このプログラムでは、米国国務省管轄である交流訪問者(J−1)ビザを取得しますので、期間は1年間と制限されています。しかし、この高校交換留学プログラムに参加する生徒だけを対象に、学生(F−1)ビザを取得し、引き続き同じ地域の公立高校、又は、私立高校の卒業を目的として継続留学するプログラムがございます。もちろん、米国高校の卒業が保証されるものではありませんが、そのプログラムを利用されると、留学中、高校交換留学プログラム同様、米国公益教育法人と、センターからサポートを受けることが出来ます。ただし、2年目以降の留学プログラムでは、プログラム参加費用に加え、高校の授業料とホストファミリーへの支払いが別途に発生いたします。なお、この留学継続プログラムには、複雑な参加条件が多くありますので、事前にお問い合わせ下さい。 病気やけがをした場合、当然、病院に行くことになります。アメリカの医療は世界の最高レベルにあり、医療設備や医療環境も日本以上に進んでおります。ですから、アメリカで治療を受けることそのものに不安を抱かれる必要はないと思います。むしろ、医療費が極めて高額ですので、補償内容の充実した海外旅行保険に加入しておかれることを強くお勧めいたします。 果たして、自分の留学先の高校は、何州の、どの町の、どの高校なのだろうかと、興味は尽きないことだろうと思います。残念ながら、留学生が留学先を希望することはできません。米国公益教育法人が、留学生の提出するあらゆる書類を適宜判断し、受入れてくれる高校を最優先事項として、全米各州に振り分けていきます。これまでの例では、西海岸3州(カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州)に派遣された生徒が最も多く、約80%になります。次に、モンタナ州、アイダホ州、コロラド州、アイオワ州、テキサス州、イリノイ州、オハイオ州、ケンタッキー州、ニューヨーク州、ペンシルバニア州、ミズーリ州、マサチューセッツ州、ミシガン州、ニューハンプシャー州、インディアナ州、ミシシッピ州、ウィスコンシン州、メイン州などに派遣されています。
この交換留学は、日本で義務的に外国からの留学生を受入れる必要は全くありません。 22 1年間の高校留学で、英語がどの程度しゃべられるようになるのでしょうか。 大変良い質問です。多くの高校生は、1年間高校留学をするとペラペラとしゃべられるようになると考えている人が多いようですが、かなりの個人差があります。1年後にはほとんどの参加者は、日常生活には全く不自由をしないヒアリング力を身につけることはできます。でも、話すことにおいては、よくしゃべった人とあまりしゃべらなかった人とで大きな差が発生します。よくしゃべれば、よくしゃべられるようになります。しゃべらなければ、なかなかしゃべられるようにはなりません。大事なことは次のことです。高校留学参加者の英語力は、出発時点で各自個人差があります。でも、1年後の帰国時においても同様に個人差があります。特筆できることは、出発時の個人の英語力の序列は、帰国時の英語力の序列と全く変わらないということです。つまり、出発時に英語力が低かった者が、高かったものを超えて帰国することはないということです。出発時の英語力は、帰国時の英語力を占えるのです。出発時点で英語力が高かった者は、留学初期から同期生の平均以上に英語をしゃべるわけですから、1年後にはますます英語がしゃべられるようになります。同様に、平均以下の英語力の者は、留学初期は英語は思うようにしゃべられません。1年後の英語力も、同期生の平均以下でしか推移しないのです。ということは、出発までの英語の勉強が、高校留学のすべてであるということになります。 23 留学期間中にトラブルは発生するのでしょうか。また、その時どうすればいいのでしょうか。 センターでは、このトラブルに対してどう対応するかについては、春の2次オリエンテーションで詳細を指導しますので、心配される必要はありませんが、現段階では次のことを知っておいてください。まず、トラブルには、避けられないものと、避けられるものがあるということを知っておくべきです。そして、期間中におこるトラブルは、大体、言葉の問題、人間関係の問題、成績の問題、金銭問題に集約されます。トラブルを抱えることのない留学生は絶対に皆無です。すなわち、何らかの問題や悩みや心配事を抱えながら、日常生活を送ることになります。異文化の生活では、「はじめに問題ありき」という視点で臨み、それらの問題をどう解決していくかと鷹揚に考えていくことです。もちろん、最大限にトラブルを回避するための努力は必要です。それでも、回避できない問題は必ず発生しますのでパニックにならず、オリエンテーションで指導された対処方法で、対応することです。 24 強制送還されたり、途中帰国するようなことがありますか。また、その場合はどのような対応になるのでしょうか。 留学期間中に強制送還されたり、途中帰国するような事態が発生することが、留学生や保護者にとっては最悪のケースであるといえます。それはプログラム実施者側にも同様の事がいえます。心配されるようなケースは、残念ながら起こります。強制送還になる場合の理由は、プログラム規則や趣旨に違反した行動をとったりした場合に起こりますので、自分の行動の結果責任ですから、今から心配するようなことではないかもしれません。欲望管理や行動管理などの自己管理をしっかりして、流されることなく、当初の留学目的に自らが誠実に行動できれば、全くの杞憂にすぎません。むしろ、不幸なケースは、健康上の理由や精神的健全性などの理由で、自らが帰国の選択を行ったり、医師からそれを勧められたりした場合などです。異文化での生活には精神的タフネスさが必要です。心配事や悩みが必ず発生します。ノイローゼやストレスからくる精神不安定や情緒不安定などの状態に陥ったとき、医師から本国での治療を勧められたりする場合があります。なお、これらの強制送還や途中帰国が発生した場合は、帰国そのものが緊急になりますので、帰国費用などに関して別途費用が発生したり、パンフレットやこのホームページに記載された内容とは、全く異なる対応などが発生することをご理解ください。
よく留学生が誤解しているのがこの問題です。参加者は現地受入高校が、交換留学生に何らかの特別な対応をするのではないかと期待している人が多いようです。例えば、英語ができないことで、特別な対応をしてくれるとか、最初は、学校の誰かが特別に留学生のために親身になって、お世話してくれるとか、アメリカ人の同級生が、交換留学生として、特別な目で見て、親しく話し掛けてくれるとかなどのことを当然のこととして期待しています。でも、現実ではこれらのことは、一切、ありません。日本的な甘えた依存心からくる発想です。上記のようなことが期待できないばかりでなく、通常のアメリカ人高校生の一員として、学校側から何ら特別な対応を受けることは全くありません。 ホストファミリーは、ボランティアで参加者をお世話していただく、普通のアメリカ人家庭です。人種や民族や宗教、思想、家族構成、婚姻形態、年齢などによる差別や偏りはありません。特に、日本人がアメリカ人としてすぐにイメージ化する、アングロサクソンのアメリカ人というわけではありません。ご存知の通り、アメリカは人種のるつぼであり、そこに国籍を持つ者は人種や民族に関係なくアメリカ人ですから、ある特定の集団に偏った形でホストファミリーが決定するということはありません。同様に、すべての家庭に必ず同世代の子供がいるというわけでもありません。ただ唯一、ホストファミリーに共通するものは、ボランティアであるということだけです。 27 留学準備中に、参加を取り消されることがあるのでしょうか。 もちろん、いくつかの理由によってそのような事態が発生する可能性はあります。例えば、事前学習の取り組みが怠惰であったり、オリエンテーションを修了できなかったり、出願後に成績が下降していったり、交換留学生として不適格な言動をとったり、さらにはこのパンフレットに記載されている参加資格に抵触する事実や内容が判明したりした場合など、いろいろな理由によってそのような事態が考えられます。特に、出願してから出発するまで1年以上もありますので、この間に選考時とは状況が変わり、当然上記のような事態になる可能性はあります。ただし、自らの意志の強さを試されることでもありますので、交換留学生としての真剣な姿勢で取り組みさえすれば、当然回避できる問題でもあります。 このプログラムでのセンターの主な役割は、日本における参加者の選考と出発までの事前研修と事後研修を行うことです。つまり、日本サイドにおける参加者の選考と指導を担当しています。もちろん、参加者の留学手続や渡航手続などの事務的なこともしますが、それ以上に、参加者を出発までに事前学習などを通して、徹底して指導して、留学生を「育てていく」というのがセンターの考え方です。参加者に留学手続などの事務作業をすすめていくという、従来の日本サイドの仕事だけでは、留学生の準備は不十分です。どのような成績的に優秀な学生でも、高い判定を受けたからというだけで、留学が必ず成功するほど甘くはありません。指導なき高校留学は、参加者にも、実施者側にも、危機管理そのものが欠落しているといえるでしょう。また、留学期間中は保護者からの相談やアドバイスにも対応したり、米国公益教育法人から送られてくるレポートや留学生の様子をセンターが中継して、保護者に連絡します。 実際、高校留学した参加者達のこの質問に対する答えは、「異文化理解」「視野の拡大」「国際交流」「英語の会話力アップ」などに集約されます。でも、センターとしては「自立」という大きなテーマを指摘したいと考えています。未成年者の日本と米国の大きな違いは「自立」にあります。すなわち、米国の子供たちのしつけや教育環境のキーは、「自立」なのです。常に幼少時から、彼らは「自立」を求められる生活環境しかないのです。それに比べて、日本の子供たちが幼少時から求められるものは、習い事や学業成績であり、勉強をすれば親や教師は満足しているというような生活環境であり、その延長は偏差値を中心とした成績至上主義だけであり、社会の一員として子供たちに求められるものは何もありません。ですから、日本の高校生と米国の高校生を比較したときに、「自立性」という点では、全く雲泥の違いがあります。これらの格差からすれば、いずれ日本社会でも青少年の自立性という問題が大きなテーマとしてクローズアップされることは間違いありません。この交換留学プログラムで、日本の親元を離れ、1年間にわたり全く自分1人だけで、異文化の中で生活することに、センターは大きな意義を感じております。その意味で、センターではこのプログラムを自立への旅立ちと位置づけています。 30 交換留学以外で米国高校に留学できるプログラムはありますか。 参加者の目的や希望、条件に合った私立高校に留学するプログラムがあります。希望する留学地域に留学できますし、スポーツや芸術などの専門分野に特化した高校への留学や、米国高校の卒業を目的とした1年以上の留学も可能です。日本の高等学校に在籍していない場合でも参加できますし、過去の学業成績において多少不安のある方など、交換留学の参加資格に抵触する方でも参加できる可能性があります。また、参加者は、交換留学生と同様に、留学準備期間中は、センターによる事前学習とオリエンテーションを受け、留学期間中は、米国公益教育法人とセンターによる充実したサポートが受けられます。ただし、私立高校留学では、授業料とホームステイ費用は個人負担となりますので、年間の留学費用は交換留学に比べ高額になります。詳しくは、お問合せください。 |
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