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 アメリカ現地時間の17日午前2時過ぎにシアトル空港を出発。シアトル空港に到着してから4時間ほどあったが、生徒たちはみんな飛行機に乗るまで頑張って起きていた。飛行機に乗るや、ほとんどの生徒が眠りに落ちた。泣いたり笑ったり空港の雰囲気に緊張したり、昨日は一日中色んな感情が込み上げていたので疲れたのだろう。飛行機に乗って2時間程経つと、最初の機内食が運ばれた。私はチキンのクリームソテーを選択。生徒たちも美味しそうに食べていた。それから約8時間眠ったり映画を観たりと過ごし、再び機内食の時間に。今度は中華風おかゆ。ふりかけのようなものが付いていて日本語訳も書かれたパッケージだったのだが、その日本語が面白くて生徒たちも笑っていた。食べ終わると多くの生徒が台北に着くまでの間、ゲームをしたりして過ごしていた。シアトルを出発して約12時間が経過。台湾時間の午前5時すぎにようやく台北に到着。生徒たちはみんな長時間のフライトに疲れていたが、冷静に行動し特に問題なく次の搭乗ゲートへ進むことができた。そこで約1時間の自由時間を取り、生徒たちはサンリオのお店を覗いたり、レストランで軽食を買って食べたりしていた。ゆっくり自由時間をあげたかったのだが、途中でゲートが変更になり、少し遠いところまで移動しなければならなくなってしまった。集合時間前だったので、それぞれの生徒がいろんな場所で買い物をしていたので、生徒数名に手伝ってもらって買い物中の生徒を探して集合させることに。なんとか全員探し出して新しいゲートまで移動した。歩いて移動するだけでも10分以上かかる距離だった。ゲートに到着すると窓から私たちの便が見えた。往路の時と同様サンリオ柄の機体だったので、生徒も写真を撮っていた。数十分で搭乗開始となり飛行機へ。フライトは2時間と短かったが、途中でチキンとご飯の機内食が出された。生徒たちは「ご飯だー!」と喜んだ様子だった。
フライトを終えて、午前11時すぎに福岡空港に到着!着陸すると生徒たちは窓の外を眺め、「久しぶりの日本だー」と感動していた。入国審査を終え、全員分のスーツケースを無事に回収し税関を通って出口へ!佐賀、福岡、山口の保護者の方が迎えに来られていて、生徒たちもすぐさま駆け寄って話をしていた。集合写真を撮った後、私が生徒たちに書いたカードを一人ひとりに渡した。授業中にこっそり書いたつもりだったが数人の生徒は気付いていたようで、「あの時書いていたやつでしょ!」と言われてしまったが、互いにカードの内容を見せ合う姿が見られて嬉しくなった。福岡で別れる生徒たちと熊本行きのバスに乗る生徒たちとは互いに何度もハグをして別れを惜しみ、熊本方面へ下る生徒たちはバス乗り場へ移動した。バスの中では、「あとどれくらいで着きますか?」と訊いてくる生徒がいて、みんな家族の方々と再会するのを楽しみにしている様子だった。約1時間半後に熊本に到着。多くの保護者の方々とお話をし、生徒たちの様子を写真に撮った。鹿児島方面まで下る生徒が2人いたが、私の引率が熊本で終了だったので、簡単な解散式をして生徒たちと一本締めをした。みんな笑顔で家族の方々と帰っていった。今日はきっとたっぷり日本食を満喫し、お土産話に花を咲かせ、ぐっすり眠ることだろう。
熊本での異文化体験報告会でまた、生徒たちに会うのが楽しみである。熊本に来られない生徒たちも多くいるので、報告書を通してホームステイの思い出や私の思いを伝えたいと思っている。
 今日は最後の授業。ホストファミリーと家でゆっくり過ごすという2人を除いて、22人が登校した。授業の質問は、アメリカでの生活を振り返って何が恋しくなると思うか、その理由を含めて答えるというものである。生徒たちはそれぞれ英文を書いた。いつもは授業で使うノートはSarahが集めて添削するのだが、最後の授業なので生徒たちはそのノートを返してもらった。質問に答えた後、ChristinaとSarahが生徒たちが日本で使うSNSについて尋ねたので、生徒たちは自分たちがするSNSをTCの2人に教え合っていた。みんな日本に帰ってもTCの2人と連絡を取りたがっていた。座学が終わった後は最後の日だから楽しい活動をしよう!ということで、まずはTeam NinjaとTeam Samuraiに分かれ、トイレットペーパーで服を作るというゲームをすることに。それぞれのチームは2人ずつモデルを決め、30分で衣装を作る。花飾りやリボン、ハチマキなどトイレットペーパーを駆使して様々な飾りを作った。30分が経ってモデルの4人は教室をモデルウォーク!Team NinjaとTeam Samuraiのどちらの衣装が良かったか私が決めるということで、しっかりモデルウォークを見た。今回は、しっかりポーズが決まってアイディア溢れる衣装を作ったTeam Samuraiの勝利!どちらのチームも短時間で工夫した衣装を作れたと思う。
授業のアンケートに答えた後、Christinaが今までにしたゲームをホワイトボードに書き出した。生徒たちは好きなゲームとそうでないものを書き込み、一番人気だったCapture the flagというゲームをもう一度することに!外に出ようと廊下を歩いていると、一人の生徒が私のところへ来て「今までありがとうございました」と言ってくれた。思いがけない言葉に、涙が出そうになった。ああ、もう研修が終わるんだなと実感すると同時に、生徒たちが日本の家族の方々と再会するまで、しっかり生徒たちをサポートしようと思った。
校舎の外に出てみるといつもより肌寒く、昨日の終日研修の疲れもあってか、なかなか盛り上がらなかった。そうすると一人の生徒が氷鬼をしよう!と話を持ち掛けた。TCも“Frozen Tag”のことねと言っていて、同じような遊びがアメリカにもあるようだ。ということで氷鬼を開始!2人の鬼が生徒たちを追いかけてタッチをし、ほとんどが凍るまで氷鬼をした。氷鬼の後は、クープヴィルグループのハローウィーンコスチュームショー!クープヴィルグループにはどれもユニークな衣装が多く、生徒たちも大はしゃぎ!一番良かった衣装、ポーズ、ウォークを決めた。
 昼休みに生徒たちはそれぞれホストファミリーに用意してもらったであろう最後のお弁当を食べ、友達同士でにぎやかに話をしていた。午後は授業やゲームはなく、“The Karate Kid”というChristinaのお気に入りの映画を観ることに。英語の字幕付きで始まったその映画に、生徒たちは釘付けになったようだった。Christinaがポップコーンを作ってくれて、生徒たちはそれを食べながら映画を楽しんだ。映画が終わった後、Christinaが“Did you like it?” と訊くと、 “Yes!” と元気よく答えていた。映画の後は私から荷物や集合時間などの諸注意をした後、教室で集合写真を撮り生徒たちはステイ先へ戻っていった。
 午後7時半に全ての荷物を持って学校へ集合。多くの生徒たちがホストファミリーと長いハグをし、互いに別れを惜しんで号泣していた。Sarahから「たくさんのホストファミリーが、生徒たちが日本に無事到着したら連絡してほしいと言っているから、私に連絡をしてほしい」と伝えられた。ホストファミリーの方々は3週間もの時間を生徒と過ごし、我が子のようにお世話をしてくれた。生徒たちもその愛情を深く感じ、私がバスに乗るよう指示するまで、片時もホストファミリーのもとを離れようとはしなかった。ホストファミリーの方を何度も振り返りながらバスに乗り、窓から手を振ってホストファミリーとお別れ。あまりに生徒たちが号泣するので、私までもらい泣きしてしまった。
 午後8時にシアトル空港に向けて出発。バスの中で生徒たちは思い出を語り合ったり、おしゃべりしたり、歌を歌ったりと終始にぎやかだった。午後10時頃に空港に到着。荷物を全て降ろして空港内へ移動し、MNCCスタッフの方と荷物の中身などの最終確認を行った。生徒たちは一列に並んでチェックインを無事に済ませ、保安検査場へ。ここでスタッフの方とも別れることになるので、生徒たちはハイタッチをして検査に入っていった。アメリカの厳しいチェックに戸惑う生徒が多かったが、無事に全員が通過し、搭乗ゲートへ向かった。空港が広く、搭乗ゲートまでにはターミナルを巡回する電車やいくつものエスカレーターに乗らなければならない。移動中は何度も班ごとに並んで人員確認をした。生徒たちの素早い行動のおかげで、午後11時半には搭乗ゲートに到着した。搭乗時刻までの2時間ほど、生徒たちは感想文を書いてお土産を買ったり、友達と話したりして過ごしていた。さあ、これから長い長いフライトである。まずは経由地である台北に無事に着くことを祈ろう。
 今日は最後の終日研修。いつものように午前8時に出発し、バスに揺られること約2時間でMicrosoft本社に到着!入り口前のロゴで集合写真を撮り、いざ建物の中へ。Microsoftのギフトショップで30分ほどお買い物。ほとんどの商品は高価だったが、ボールペンなどの文房具は比較的安かったので、生徒たちはペンをたくさん買っていた。最初はレジの方が1人で対応していたが、生徒たちが次々にレジに並ぶので、3人がかりで対応。レジで黒いMicrosoftのロゴ入りバッグに買った商品を入れてもらえて、生徒もTCも喜んでいた。お土産を買った後は、Scavenger Hunt!Microsoft商品がディスプレイされているエリアに行き、TCにもらった紙の質問に答えるというものだった。壁のデザインやPC・タブレットのディスプレイ、アプリゲームなど何もかもがスタイリッシュで、生徒たちはあちこちで写真を撮り、色んなものに触れた。生徒たちは互いに協力し、リストの答えをディスプレイのパソコンで検索したり、壁に書かれている文章を読んだりして、リストに答えを書き込んだ。
11時半頃に出発し、40分ほど離れたSnoqualmie fallsという滝を見に行った。緑に囲まれた中に、水しぶきをあげながら滝が流れていて、自然豊かな綺麗なところだった。アメリカの北西に位置するワシントン州は比較的寒い地域だが、降水量が多く豊かな自然に囲まれている。オークハーバーは雨はそれほど降らないが、別の地域へ行くと雨林がある。この滝はワシントン州の自然を満喫できる場所であり、そこで生徒たちは1時間ほど自由時間をもらった。テーブルやベンチを見つけてお昼ご飯を食べたり、ギフトショップでお土産を買ったりした。ギフトショップには、ハチミツやお菓子、ティースプーンなど可愛いものが多く売られていた。
ランチを食べた後は、North Bend Premium Outletsというアウトレットモールへ。スポーツ用品や洋服、アクセサリーなどが安価な値段で売ってある。生徒たちは2時間ほどの自由時間をもらい、それぞれショッピングへ。小さなチョコレートショップがあり、ドアを開けると甘いにおいがふわっと香る。チョココーディングされたお菓子やショーケースに並べられたトリュフなどがずらり。トリュフは1つ3ドルほど。安くはないがサイズがひとまわり大きく、とても濃厚な味である。アウトレットモール一帯をぐるっと周りながら出会った生徒にチョコレートを買ったか尋ねると、みんな「え、どこですか?」と答えた。角にある小さなお店だったので、気付かずに通りすぎていたよう。場所を教えるとみんな速歩きでお店へ向かい、その姿が可愛らしく見えた。アクセサリーショップを覗くと、数名の生徒が買い物をしていた。"BUY 3 GET 3 FOR FREE" (3つ買うと、他の3つは無料)と書かれていたことに気付かず、アクセサリーを6つ買った生徒が、レシートを見てびっくり!思いがけずラッキーな買い物ができた。他にもナイキやアディダスなどで洋服を買う生徒もいた。リュックに入りきれないほど買っている生徒もいて、満足した様子だった。
帰りのバスの中、TCたちは買ったチョコレートを食べながら、その味に感動!もう少しチョコレートを買えばよかったと思いながら、その会話を聞いていた。一方で、多くの生徒は疲れて寝ていたが、明日の飛行機のことを考えたり、今回のホームステイでどこで何をしたか振り返る生徒たちもいた。いよいよ明日でホストファミリーともTCともお別れ。長いようであっという間の3週間だったように感じる。明日は授業が終わった後にホストファミリーと過ごせるのは数時間しかない。今日のうちに荷造りをして明日に備えるよう生徒に伝えた。
  朝から生徒たちは学校でホストファミリーへのThank you ギフトを仕上げた。真っ白な小さいキャンバスにカラフルな文字や絵を描いた生徒それぞれのギフトが完成した。その後、授業で宿題の確認をし、TCの2人が日本のお菓子を食べたいと言っていたので、生徒たちは持ち寄った日本のお菓子を取り出した。ただ食べるのではなくゲームをしようということで、TCがなぜか目隠しして椅子に座る。生徒たちはTCの手に日本のお菓子を乗せ食べてもらい、TCがお菓子を食べた時の反応を見るというゲームだった。生徒たちのあげるお菓子にTCは満足気な様子だで、目隠しを取った後にどのお菓子か生徒たちに聞いていた。そして次は生徒たちの番!生徒が2人ずつ前に出て目隠しをし、他の生徒からアメリカの食べ物を食べさせられる。スパムなど生徒たちが食べたことのあるようなものもあれば、不思議なお菓子やサワーキャベツ、オリーブなど生徒の口には合わないものも。でも、生徒たちは未知の食べ物に興味津々の様子だった。
午前10時半からはさよならパーティーの準備の時間をもらった。生徒全員で日本食を作ることになり、24人の生徒を6班に分けて、買う材料や量を話し合う時間を設けた。買う物が決まったら班の代表1人ずつ集まり、SAAR’Sというスーパーへ。日本食の材料が豊富に売ってあり、生徒たちはさよならパーティーで振る舞う料理の材料を購入した。パーティーにはホストファミリーがたくさん来られるため、生徒たちも料理を多く作ろうと意気込んでいて、ほとんどの生徒が材料を買いすぎてしまったが、たくさん作ってあげたいという生徒の思いは伝わってきた。
買い物を済ませ、午前11時半過ぎに学校に戻ると、他の生徒たちは昼食を食べてさよならパーティーで披露する踊り等を練習していた。週末は、生徒たちが集まって練習することができないため、学校の限られた時間で練習をすることに。なかなか振り付けを覚えられなかったり、思い通りのパフォーマンスにならなくてもどかしさを感じる生徒もいた。私が話をして、限られた時間で何ができるか考えて、みんなが参加できる形になるようアイディアを出そうと伝えた。
午後12時半から授業へ戻り、英語で俳句作り。Christinaがお手本として英語の俳句を紹介したが、生徒たちは英語の俳句の作り方に最初は戸惑った様子だったので、いきなり英語で書くのが難しい生徒は日本語で俳句を作り英語に翻訳することになった。英語の表現について質問している生徒の姿を見て、
アメリカに到着したての頃から大きく成長したと感じた。俳句を作った後は、英語でポエムを書くことに。Christinaが何をどのように書いてほしいか説明をしたが生徒たちには難しかったようで、出来上がるのに1時間半かかってしまった。その後は少しさよならパーティーの練習をした後、日本料理を作るためにそれぞれの班でホストファミリー宅へ行くことに。
私のホストファミリー宅には4人の男子生徒が来て、肉じゃがを作った。ジャガイモの皮をむくのに苦労したが、なんとか材料をある程度切り揃え、いざ鍋へ投入!一回分を鍋で煮込むのに時間がかかり、材料の半分しか調理することができなかったが、残りは手分けして生徒たちがホストファミリー宅に持って帰ることに。肉や野菜などがどれくらいの値段で自分にはどれくらい必要なのか考える良い経験になったと思う。
午後6時からはスタディーセンター近くの教会でさよならパーティー!生徒たちはグループでホストファミ―宅で作った料理をそれぞれ持参し、テーブルに並べる。お好み焼き、焼きそば、味噌汁、和風サラダなどなど、ありとあらゆる日本食が並べられた。ホストファミリーの中にも食べ物を持ち寄ってくれた方がいて、ケーキや茹でたエビ、チキンパイなどとても豊富な料理が揃った。まずはホストファミリーが列に並び、お皿に次々と料理を盛り付ける。お皿からはみ出しそうなくらい料理を持っているのを見るとなんだか嬉しくなった。ホストファミリーが席について食べ始め、生徒たちも料理を取り始めた。私も続けて料理を取ったが、すでに食べ尽くされている料理もあった。ホストファミリーの方々が生徒たちの料理を気に入ってくれたようで、とても安心した。
ディナーの後はいよいよ生徒たちのステージ!司会進行が2人いて、それぞれのプログラムを紹介した。パフォーマンス部門はソーラン節、空手の形、バレエ、ピアノ演奏、ダンス、リコーダー演奏。そしてディスプレイ部門では浴衣、茶道、書道を紹介した。生徒全員が何らかの発表に参加し、会場は大盛り上がり!私自身も生徒と一緒にバレエを踊って、久しぶりの踊りの感覚が心地よく感じられた。ホストファミリーの方々は終始 “Yeah! “Woohoo!” といった歓声をあげ、会場を思い切り盛り上げてくださった。動画や写真を撮ったりして大興奮!生徒たちも掛け声をかけて盛り上げ、とても楽しいパフォーマンスとなった。
生徒のステージが終わり、TCの2人からホームステイ終了証をもらった。生徒たちは名前を呼ばれるとホストファミリーと一緒に前へ行き、TCの2人から終了証をもらう。そして、生徒たちは自分たちが作ったキャンバスやプレゼントをホストファミリーに渡した。全てのプログラムが終了した後、生徒たちからもTCへサプライズ!みんなで書いた寄せ書きとプレゼントを生徒の代表がTCに渡した。TCもとても喜んでくれた。パーティーの後も生徒たちは名残を惜しむかのようにホストファミリーと触れ合い、とても幸せなホームステイだと感じた。
 一週間ぶりに24人全員が揃った!ホストファミリーと出かけていた2人も元気な様子で、何をしたかたくさん日記に書いてきていた。そして今日は、ハロウィンパーティー!生徒たちは学校に到着すると、TCの2人が持参した衣装ケースを開けて、中に入っているユニークなコスチュームに興奮気味だった。多くの生徒がステイ先でコスチュームを着て登校し、次々に現れるそのアイディア溢れる姿に私もワクワクした。
 ハロウィンパーティーの前に、日本の休日について授業でTCに紹介する機会があった。生徒たちはお正月やゴールデンウィークなど、日本特有の休日について英語で説明した。「建国記念日!」と発言した生徒がTCの2人にどんな休日か尋ねられると、 “Japan Happy Birthday!” と答えていた。確かに!正式な英語の表現が分からなくても、思いついた簡単な表現で答えることは本当に大事。他の生徒たちも「その表現は思いつかなかった!」と感心していた。言語が違っても、言葉が間違っていても、なんとかコミュニケーションを取ろうとする姿勢こそ、このホームステイプログラムで生徒たちが身に付けてきたものであると思う。
休日についての授業の後は、昨日に引き続き、生徒たちが書いた事実とうその英文を発表した。独特な英文を考える生徒たちがいて、どんな英文を考えたのか聞くのがとても楽しかった。「えー!本当に?」というような事実を書く生徒もいて、とても面白かった。生徒たちが当てられた後、私も自分の英文を発表してみた!その内容を紹介したい。@私は日本の映画に出演したことがある、A私は中国のハーフである、B私はアメリカ生まれである。生徒たちもTCもどれが事実なのか、すごく迷っていた。事実だと思うものに生徒たちは手を挙げるのだが、@だと思った生徒は9人、Aは8人、Bは7人。良い具合に生徒たちの答えがバラけてなんだか嬉しい。答えはぜひ、生徒たちへ!
さあ、授業の後は待ちに待ったハロウィンパーティー!生徒たちは持ち寄った衣装やTCのものを借りて、写真を撮って撮って撮りまくる!中には、昨日の夜にコスチュームを手作りをしたという生徒もいた。アイディア満載!私もホストファミリーからアメリカ軍の服を借りて来た。全員が衣装に着替え終わる頃には、隣の教室のクープヴィルグループがオークハーバーグループの教室を興味津々で覗いている。ということで、生徒たちは学校の廊下をモデルウォークしてクープヴィルグループに衣装を披露し、どの衣装が良いか選んでもらうことに!最初は恥ずかしがっていた生徒たちも、だんだんとノリノリになり、2人ずつ並んでモデルウォーク!私がカメラを構えているところまで歩いて来ると、生徒たちはそれぞれポーズを決める。バリエーションに富んだ生徒たちの衣装にクープヴィルグループも大興奮!みんな終始たくさん笑い合った。モデルウォークが終わって集合写真を撮り、生徒たちは着替えて教室へ。クープヴィルグループがコスチュームを選ぶのを待つ。評価項目は3つで、決めポーズとウォーキングとコスチューム。まず、決めポーズはミニオンズ、ウォーキングは消防士が勝利!そしてコスチュームはシャンプーの勝利!その他の生徒たちのコスチュームもとても似合っていた。
ハロウィンの醍醐味はコスチュームだけではない。TCは別のアクティビティーを3つ用意してくれていた。一つ目は “Trick or treat” と言ってお菓子をもらうもの。二つ目は “Bob for apples” という水に浮かべたリンゴを歯で取るというもの。三つ目は “Jack O’ Lantern” 作り。今回はパンプキンではなく、スイカを彫ることに。生徒たちは自分が一番興味のあるアクティビティーに参加。スイカを彫る生徒たちはせっせとスイカをくり抜き、つまみ食いをしながら上手に顔を彫り上げた。その出来栄えに私もTCも驚き!
午前の活動を終え、ランチタイムはスヌーピーの動画を見ながらご飯を食べた。午後はさよならパーティーについての話し合いとホストファミリーへのThank youギフト作成。さよならパーティーでは、生徒全員が何らかのパフォーマンスやディスプレイに参加することに。ソーラン節や習字、ピアノ演奏など様々なアイディアが出た。来週の月曜日がさよならパーティーなので、それまでに生徒たちはそれぞれ練習をしてくるはずだ。生徒たちのパフォーマンスを見るのが楽しみである。話し合いの後は、ホストファミリーへのギフトを作った。TCから小さなキャンバスをもらい、生徒たちはホストファミリーのラストネームと絵やメッセージを描く。マーカーではなく専用の絵の具を使って描き上げるのである。それと同時進行で、TCの2人への色紙書きもした。TCの2人にバレないように、こっそり色紙を回し生徒たちはメッセージを書いた。さて、週末はさよならパーティーに向けて準備を始めよう。
 朝から生徒たちは両手にお菓子を抱えて登校!ステイ先で作ったベイクセールのお菓子である。22人の生徒が各ステイ先でお菓子を自分で作ってきた。午後のベイクセールが楽しみである。
今日は親友についての質問だった。親友の名前や年齢、一緒に何をするのかを英文で書いた。Christinaに当てられると、生徒たちはそれぞれ発表し、Christinaは生徒たちの親友の名前を言う練習をしていた。正しく親友の名前を発音すると、生徒たちは嬉しそうな表情を見せた。その後は、日本とアメリカの恋愛事情について話し合った。TCの2人が自分たちの経験を話し始めると、みんな興味津々!アメリカでは何歳くらいで付き合い始めるのか、ボーイフレンドはガールフレンドのお父さんに付き合っていいか許可を得るのかなど、色んな恋愛事情を知った。同時に、アメリカの10代の子どもたちと生徒たちの違いについて考える時間があった。多くの生徒が、アメリカの子どもたちは大人びて見えると答えていた。ホストファミリー宅の子どもたちを目にすることがあるのだが、生徒たちと同い年くらいかなと思うと、まだ小学生だったりする。育ち方の違いからなのだろうか。
 少し休憩した後、英語の学習へ。“wanna” “ya” などの英語の短縮形や、アメリカ各地の英語の訛りやアクセントについて学んだ。Christinaが日本ではどんなアクセントの違いがあるか教えてほしいと言い、生徒がホワイトボードに簡単な地図を書いた。アメリカでは各地域でアクセントの違いがあるが、日本の場合はアクセントというよりも言葉そのものが異なる場合が多いと伝えると、TCの2人ともいくつか方言を教えてほしいという。そこで、「知っている」という言葉を生徒たちが自分たちの方言で言ってもらった。山口、熊本、佐賀、鹿児島、福岡などそれぞれ若干の違いがあり、TCも興味深そうに生徒たちの日本語を聞いていた。また、英語のスラングも学んだ。若い世代がよく使う表現をChristinaがいくつかホワイトボードに書いた。生徒たちはChristinaの後に続けて、“Oh my god!” “Seriously?” “Are you kiddin’ me?” などのスラングを発音する練習をした。みんなの発音がとても上手で、TCの2人はとても驚いていた。これらのスラングが日常会話に出てくるようになると面白い。
 そして、英語のゲームもした。英文を3つ書き、どれが事実か当てるというゲームをした。1つだけ事実を書き、残りの2つはうそを書く。上手に聞いている人を「だます」のがポイント。Christinaがお手本を見せ、生徒たちは自分たちで英文を考え発表した。よく考えて聞いている人がだまされるような英文を書いてきた生徒が数名いて、TCの2人は “You did a good job!” と褒めていた。生徒たちが自分の英文を考えている間、私ならどんな英文を3つ書くかなと考えてみた。機会があれば発表してみようと思う。
 午後はいよいよベイクセール!40分程歩いたところにあるビーチ沿いの公園へ移動し、テーブルのある場所に持ち寄ったお菓子を綺麗に並べた。午後12時半から約2時間にわたるベイクセールを開始!生徒たちの中には、授業中に作った“BAKE SALE”の大きなカードを掲げて公園を歩き回り、お客さんを集めてくれる者もいた。テーブルに待機している生徒たちは、お客さんが来るとお菓子の種類を説明する。自分が作ったお菓子がどれか見せて、上手に買ってもらう生徒もいた。このベイクセールは、アメリカの学生が日本へ留学する際に使われる奨学金として寄付金を募るものある。お客さんに値段を訊かれると、生徒たちは “donation” と答える。覚えられない生徒がいたので、“donor”(ドナー:臓器提供者)と同じ語源だよと伝えると「あーなるほど!」と理解したよう。飲み込みが早い!すべてのお菓子を売ることはできなかったが、生徒たちの働きぶりによりたくさんのお菓子を買ってもらった。生徒たちもベイクセールをとても楽しんだようだった。
  今日はカナダ国境付近まで行く終日研修!ホストファミリーと遠出している2人を除き、22人が参加した。Peace Arch(ピースアーチ)州立公園というカナダとの国境にある公園まで、貸切バスで約2時間。到着して少し離れた所へ歩いて移動するまでのちょっとした待ち時間に、数人の生徒たちが家から持参したボールやフリスビーで早速遊び始めた!そもそも家からちゃんと遊び道具を持ってきていることに驚いたが、誰に言われるでもなく自然に広場に広がりフリスビーを投げ始めるなんて、なんだか素敵な光景だなと思った。研修の楽しみ方を心得ているぞ!
 広場まで移動すると、カナダとの国境線上にWhite Rock(ホワイトロック)という白い大きなアーチが建ててあった。てっぺんにはアメリカとカナダの国旗がある。アーチをくぐると国境線を示す線が真ん中に引いてあった。パスポートなしでアメリカとカナダを行き来することができ、二ヶ国を隔てるもののない平和なアーチ、という意味でWhite Rockが造られたという。線を超えるともうそこはカナダ!もちろん、正式にカナダへ入国するには少し先に見えているイミグレーションを通らなければならないが、Peace Arch州立公園内は自由に散策することができる。カナダ側には、赤と白の花で埋め尽くされたカナダ国旗の花壇があった。そこら中に綺麗な花が植えてあり、生徒たちは大喜びで写真をたくさん撮っていた。同じ公園内で集合写真を4枚も撮影。それほど写真スポットが豊富にある公園である。
 しばらく公園を散策した後、再びバスに乗り数十分離れたBirch Bay(バーチベイ)というビーチへ。午前11時過ぎに到着し、ビーチの横のテーブルがあるスペースでランチタイムとした。それぞれグループになり、木々の下のテーブルにお昼ご飯を広げる。サンドイッチ、ブドウやバナナ、中にはチャーハンやいなり寿司を自分で作って持ってきた生徒もいた。ご飯を食べ終わり生徒の様子を見に行こうと歩くと、おや?生徒の数が少ない。どこに行ったのか探すと、どうやって見つけたのか何人もの生徒が橋の向こうにあるバスケットボールコートを見つけ、シュート練習をしていた。生徒たちの行動力には本当に驚かされる。先週までは男女別々に行動することが多かったが、今週は男女一緒に遊ぶ場面が多く見られる。少し遊ぶと、TCがゲームをするよと呼びに来た。Scavenger Hunt(スキャベンジャーハント)というゲームで、日本語で直訳すると「ゴミ拾い」という意味なのだが、日本でいうところの「借り物競争」に似たものである。生徒たちはTeam SamuraiとTeam Ninjaに分かれ、TCからリストを渡された。そのリストにはこれからビーチで探すものがたくさん書かれてあった。生徒たちはグループのメンバーで協力し、書かれているものをビーチで探して写真を撮りTCに見せに行くのである。早速、ビーチへ移動!個人的には砂浜のビーチを思い浮かべていたが、ゴロゴロとした石や大きな流木があるような少しワイルドなビーチだった。だが、生徒たちはそんなことを気にも留めず、ひたむきにリストにあるものを探し始めた。海藻や貝殻など様々なものを見つけてはカメラのレンズを向ける。特に生徒たちのお気に入りは小さなカニ!石の下にカニがいるとChristinaに教えてもらうや、生徒たちは次々に石をひっくり返し、カニを手に入れていった。10匹以上見つけて手の中に閉じ込めていた生徒も!写真を撮りたいから見せてと尋ねると「一瞬ですよ!逃げるから」と言って見せてくれた。案の定、数匹逃げてしまったがすぐに生徒は捕獲に成功!多くの生徒がカニを捕まえるのに必死になっていた。カニ探しを終えると今度は流木遊び!登ったり座ったりポーズを決めて写真を撮ったり。生徒たちの行動があまりに楽しそうだったので、私まで生徒に交じりはしゃいでしまった。
 さて、研修の最後はショッピング!ビーチからバスで移動し、べリス・フェアというショッピングモールへ。洋服や雑貨店、フードコートなど様々なお店が立ち並ぶモールで、約3時間の自由時間をもらった。生徒たちは目を輝かせて喜び、それぞれグループになって一斉にお店の中へ。家族にお土産を買う者や自分のためのお菓子を大量買いする者など様々いたが、みんなとても満足した様子だった。帰りのバスでは、数名の生徒たちがさよならパーティーの出し物について話し合っていた。次々に面白いアイディアが出て、その発想力に私が圧倒された。しばらく生徒たちと話をしていると、一人の女子生徒が「先生、大好きです。先生が一緒でよかった」と私に言ってくれた。突然のことで驚いたが、“I love you, too!” と返答してみた。ああ、なんて嬉しいことを言ってくれるのだろう。私もみんなと一緒で本当によかったよ、と心の底から思った。
ホストファミリーとの予定で欠席だった2人を除き、22人が出席。ただ、体調不良で今日は午前中に早退した生徒が1人いた。日本とは違い、こちらは非常に乾燥していて湿度が低いため、こまめな水分補給が欠かせない。学校にいる間は私が水を飲むよう生徒たちに声をかけられるが、放課後や週末は目が行き届かない。体調の自己管理ができるよう、水分補給を意識づける必要がある。
さて、今日の授業はまず、What job / career do you want to have? (どんな仕事に就きたいですか)という質問から始まった。自分の答えを発表してくれる生徒が多くいた。先週は手が上がるまで時間がかかったが、今日は、一人また一人と発表してくれた。電気技師、薬剤師、シャチやイルカのトレイナー、パイロット、医師、放射線技師、消防士、保育士、通訳者などなど!みんなそれぞれ異なった職業を挙げ、その職業に就きたい理由を英語で発表した。想像以上に色んな答えが出て驚いた。Christinaが子どものときになりたかった職業や教員になった経緯について説明すると、生徒たちは真剣な眼差しで聞いていた。生徒たちの職業観を知ることのできる良い機会となった。
午前9時半からはピニャータ!お菓子がたくさん詰められた紙の人形のようなものを吊るし、バットで人形を壊してお菓子をゲットするというものである。今回の私たちのピニャータはブタの人形だった。生徒たちはまず目隠しをし、その場で3回周り、バットを3回振って人形を壊す。先ほどまで「ブタ可愛い!」と言っていた生徒たちだが、バットを持つや戦闘モード!空振り三振で終わる生徒もいたが、数名の生徒が豪快にバットを振り当て、見事に人形を破壊!飛び出したお菓子がそこら中に散らばり、生徒たちは一斉にお菓子を拾った。
 思い切りピニャータではしゃいだ後は少し休憩をはさみ、アメリカの労働実態について学んだ。アメリカの平均労働時間(残業を含む)は一週間で約40時間だと知り、生徒たちは日本との大きな違いに驚いた様子だった。また、何歳からどんな仕事に就労できるのか、女性は産後どれくらいで職場復帰するのか、有給休暇はどれくらいあるのかなど、日本とアメリカそれぞれの状況を話し合った。様々な職業の名前が出たので、生徒たちは頻繁に辞書を使って多くの職業の名前を学んだ。
授業の後、木曜日のベイクセールについて説明があった。生徒たちはそれぞれのホストファミリーからお菓子のレシピを教わり、自分たちでお菓子を作って売るのである。昨日、それぞれホストファミリーにレシピなどを訊いてきて、ブラウニーやクッキー、カップケーキ、スコーンなどたくさんのアイディアが出た。水曜日の夜に自分たちでお菓子を作り、木曜日の学校に持参してベイクセールでお菓子を売る。ほとんどの生徒がおそらく今日、お菓子作りの材料を買いに行くのだろう。どんな仕上がりになるかとても楽しみだ。
午後は40分程歩いたところにあるボウリング場へ。生徒たちは5〜6人のグループを作り、まずは自分に合ったシューズとボールを選んだ。始めはバンパーレーンを出してもらい、ボウリングに慣れるところから。なかなか多くのピンに当てられない生徒もいたが、だんだんとコツをつかんできたようで、途中からはストライク連発の生徒も!ストライクを出した生徒は「イエーイ!」と叫び、友達やTCとハイタッチをして大喜び!無邪気にはしゃぐ生徒たちを見て私も楽しくなった。1ゲーム目が終わり、ボウリングを続けたい生徒とボウリング場にある様々なゲームで遊びたい生徒に分かれた。それぞれでお金を払い、TCやお店の方に要望を英語で伝える。2ゲーム目に挑む生徒はバンパーレーンを外してもらい、より本格的にボウリングを楽しんだ。お菓子を買って友達と分け合う生徒もいた。しばらく生徒の様子を写真に撮っていると、一人の生徒が「お金を入れたのに機械が動かないんです」と私に言いに来たので、「店員さんに事情を説明しよう」と伝えた。すると、自分でなんとか英語で問題を説明し、店員さんに解決してもらっていた。先週は問題解決できずに諦めてしまう生徒が多かったが、今週はなんとか問題を解決しようという姿勢が多く見られる。問題解決能力が身に付いてきたぞ!この調子で今後も、自分たちで問題を解決しようとする姿勢を保ってほしい。ホストファミリーが迎えに来るまでには、ゲーム機の遊び方をほとんどの生徒がマスターし、エアホッケーやレーシングゲームなどをして楽しんでいた。生徒たちの飲み込みの早さにはいつも驚いてばかりである。明日はバーチベイというビーチの綺麗なところへ行く終日研修。明日の生徒たちは、どんな表情を見せてくれるだろうか。
今朝は少し冷え込み、霧が立ち込めていた。気温はなんと13度。8月上旬にしては結構寒い。週末は30度を超えるほど暑かったので、急な気温の変化で体調を崩し1人が欠席。ホストファミリーと出かけている生徒が3人いたので、出席できたのは20人だった。授業が始まる前、自ら気付いてホワイトボードをきれいに拭いている生徒がいた。Christinaがそれに気付いて“Thank you” というと、その生徒も嬉しそうにしていた。
授業が始まり、今日の質問は“What did you do this weekend?” (週末は何をしましたか)というものだった。Christinaに当てられた生徒は、週末ホストファミリーと何をしたのか答える。半分以上の生徒がArt Festivalに連れて行ってもらったようだ。中には、自分の似顔絵を描いてもらったり、日本食料理店に行って店主である日本人の方と話をした生徒もいた。先週に比べ、より長い英文で答えている生徒が多かった。同時に、英語で質問された内容がすぐに理解できるようになり、生徒たちは手を挙げて反応を示していた。英語の授業にも慣れ、積極的に授業に参加する態度が見られるようになった。
今日の授業の大きなテーマはイースターというアメリカの休日。Christinaがホワイトボードに絵を描き、イースターについて説明した。多くの生徒はイースターがどんな休日か知らなかったが、Christinaの問いにたくさん発言し、とても活発に授業に参加していた。イースターの授業は、ゲーム、イースターエッグ作り、バスケット作り、エッグハント(卵探し)の順番に行われた。最初のゲームでは、マシュマロを口に入れて“Chubby bunnies talk funny”(太ったウサギはおかしく話す)という英語を言うものだった。マシュマロを口に入れた生徒たちは、ウサギというよりハムスターのように見えたが、みんな不思議なアメリカのゲームを楽しんでいた。ゲームの後、Christinaから生徒たちはゆで卵をもらい、色ペンで名前を書いてそれぞれのデザインを描いた。青やピンク、黄色などの液体染料にひたし、カラフルで個性的なイースターエッグが完成!みんなとても楽しそうに絵を描いていた。その後、紙袋に名前や絵を描き校舎の外へ!授業を受けている間に、Sarahが卵を外に隠していたようだ。生徒たちは外に出ると、一斉にエッグハント!近くに隠してあるものや木の枝に置いてあるものなど様々な場所に卵が隠してあり、生徒たちは大興奮で卵を探した。5分程エッグハントをして戻ると、15個以上卵を見つけた生徒がいた。TCの2人にも“Good job!” と言われ、嬉しそうだった。カプセル型の卵ケースを見つけた生徒は中に入っているお菓子がもらえた。
先週の授業で生徒が作った短いスキットをクラス全体に発表。ジェスチャーやイントネーションを加えて面白く見せていた。あっという間にランチタイム。少し長めのお昼休みでいつものようにそれぞれグループになって食べていたが、食べ終わった何人かが集まって、自分たちが持っているアメリカのコインを見せ合いっこ。レアな1ドルコインをたくさん集めた生徒がいて、周りの生徒が「見せて、見せて」と興味津々!自動販売機で一か八か1ドルコインがお釣に出ることを願って買いに行った生徒も。結局、お釣が全て25セントコインで出てきて残念そうにしていたが、スーパーに行ったら1ドルコインがあるか訊いてみるらしい。Good idea! その他にも、“wanna” “gotta” “you guys”などの英語の表現やスラングの意味を私に尋ねに来る生徒がいた。ホストファミリーやTCの話す英語を聞き取って、どんな意味なのか考えていたようだ。生徒たちのリスニング力がどんどんアップしている!この調子でたくさん表現を学んでほしい。
午後の活動に移る前に、少しゲームをした。熊と警官とピューマのポーズを模してじゃんけんのように勝ち負けをつけるものだった。ペアで勝ち負けをつけ、勝った人は別のペアの勝った人と再び戦う。勝ち上がり戦を2回行い、2人の生徒が勝った。アメリカのゲームをたくさん覚え、日本でもぜひ紹介してほしいと思った。
午後12時半には近くの老人ホームへ。日本文化の紹介をしに訪れた。まずは、生徒の一人がリコーダーを、もう一人が童謡の楽譜を持ってきていたので、リコーダーの伴奏付きでみんなで「こいのぼり」と「赤とんぼ」を歌った。みんな大きな声で歌い、リコーダーの演奏もとても上手くいった。歌を披露した後、生徒はそれぞれテーブルにつき、施設の方々に新聞紙でかぶとを作ったり折り紙を教えた。一生懸命折り方を教え、施設の方々との会話を楽しんでいた。できあがった新聞紙かぶとを頭に被せてあげる生徒もいた。戦時中に軍の一員として日本に住んでいたことがあるという方も数名いらっしゃった。私も生徒たちに加わって一緒にお話をしていると、一人の施設の方が「日本に住んでいた時のことはあまり覚えていないけど、日本の歌を一つ覚えているよ」と言われたので歌ってほしいと伝えると、「もしもし亀よ〜亀さんよ〜」と歌ってくださった!その姿がとても可愛らしく、また日本の歌を知っているということにとても感激した。そのことを生徒に伝えると、「わー!」と目をキラキラさせて驚いていた。折り紙を教えた生徒に対して“Thank you” という方がいたのだが、その隣の方が「“Thank you”じゃなくて“Arigato”っていうんだよ」とおっしゃっていたり、「もう少し若かったら、もう一度日本を訪れたい」という方もいた。日本のことを好きでいてくれている方がこんなにもいらっしゃることに感動した。普段はなかなか年配の方と接する機会がない生徒たちだが、施設の方々との交流を存分に楽しみ、コミュニケーションの大切さや人の心の温かさを体感することができた。今日見せてくれた生徒たちの優しい表情は、「思いやり」と「純粋さ」そのものだと思った。
 今日の授業の質問は「動物だったら何になりたいか。そしてそれはなぜか。」というものだった。生徒たちは猫や鳥、馬やライオンなどそれぞれ英語で答えた。中には、シャチやナマケモノなどユニークな答えを書く生徒もおり、SarahとChristinaを驚かせていた。そして、TCの2人から昨日のCar Washが大成功だったと褒められ、生徒たちはご褒美にアイスクリームとカップケーキをもらった。可愛くデコレーションされたカップケーキに生徒たちは大満足!
 そして音楽の授業!生徒たちは配られた紙の表にYES、裏にNOと書き、TCが流すアメリカの音楽が好きだったらYES、好きでなかったらNOを掲げるというアクティビティを行った。ロックやヒップホップなど様々なジャンルの音楽を聴き、多くの生徒がYES/NOの紙を揚げた。中にはほとんどの曲にYESを揚げている生徒もおり、多くの生徒がアメリカの音楽を知っていて楽しんで聴いていた。アメリカの音楽を紹介した後、TCが日本でポピュラーな音楽は何か生徒たちに尋ね、テイラースウィフトやジャスティンビーバーなどの名前が挙がる中、「国歌!」と答えた生徒がいた。TCは日本の国歌を聞いたことがない様子だったので、私から「じゃあ今からみんなで歌おうか!」と提案し、生徒みんなで日本の国歌を歌った。TCもそれに大満足!日本の国歌を歌った後、生徒が“American national song, please!” とリクエストすると、TCの2人がノリノリで歌ってくれた。生徒たちは「かっこいい!」「私も歌いたい!」と言っていて、歌が終わると大きな拍手を送った。音楽交流の授業を生徒たちは大いに楽しんだようだった。その後、Sarahからダンスを教えてもらった。 “To the right, right, right…”という曲に合わせ、生徒たちはSarahのダンスを真似て踊った。男女どちらの生徒もノリノリでダンスを踊った。あまりに生徒たちが楽しそうに踊るので、写真を撮る手を止めて私も踊りに参加した。「先生、ノリノリだ!」と言いながら、生徒たちも恥ずかしがることなく思い切りダンスを踊った。
 ダンスを踊った後、先日も楽しんだCapture the flag (旗取りゲーム)をした。二回目ということで生徒たちもだんだんと作戦を立てて遊ぶようになり、たくさんの生徒がダッシュで旗を奪いに行った。なかなかディフェンスの生徒が手強く、旗を奪えずにタッチされて牢獄エリアに行く生徒が多かったが、最終的に男子生徒の一人が旗を手に入れた!とても盛り上がるゲームで、終始笑顔が絶えなかった。
 昨日、Christinaにさよならパーティーの話し合いの時間をくれないか頼んだら、Capture the flagの後に「これから話し合っていいよ」と時間を設けてくれた。また、来週の月曜日は老人ホームを訪れることになっているので、そこで何をするかも含めて話し合った。生徒の一人がリコーダーを日本から持ってきてくれていたので、何の曲を吹けるか尋ねると、「音域が足りれば、ある程度の曲は吹けると思います」と答えてくれた!なんとすごい!ということで、簡単な日本の童謡を歌うことにした。「赤とんぼ」と「こいのぼり」に決定し、みんなで歌う練習をした。そして新聞紙でかぶと等の折り紙を教えるアイディアも出たので、今週末の宿題は、「赤とんぼ」と「こいのぼり」の歌と、新聞紙で折り紙を作る練習をしてくるようにと伝えた。それからさよならパーティーの話し合いへ。パーティー会場などの詳細な部分はまだ分からなかったので、とりあえず生徒たちができることをたくさん挙げた。浴衣、お抹茶、ソーラン節など、たくさんの案が出た。また、日本食作りでは、巻きずし、焼きそば、お好み焼きなどの案が出た。調理班とパフォーマンス班に分け、週末の間に必要なものを買い揃えて練習しておくようにと伝えた。生徒たちから多くのアイディアが出て、さよならパーティーがどんなふうに仕上がるか楽しみで仕方がない。
 午後はRoller Barnという場所まで歩いて行った。Roller Barnは両親が仕事に出かけている間、子どもたちが遊び場として集う場所だそうで、ローラースケートやビリヤードなど様々な遊び道具が揃っていた。到着すると生徒たちは子どもたちに自己紹介をし、日本人学生VS現地の子どもでドッジボールゲームを行った。事前にChristinaから、「アメリカの子どもは元気がいいから、手加減しなくていいよ!」言われていたため、生徒たちはとても張り切っていた。アメリカのルールは日本のものとは少し異なり、ボールが20個ほど真中に並べられ、ゲームが始まると一斉に両チームがボールを奪うところから始まる。そしてボールが当たったらコートの外に出るがゲームに参加することはできない。ただし、味方のメンバーがボールをバウンドなしでキャッチすると、外で待機していたメンバーが一人コートに戻れるそう。生徒たちはルールの飲み込みが早く、ボールを投げ合い、仲間をコートに戻すためにボールをキャッチした。想像していた以上に盛り上がり、ゲームは三回戦まで続いた。ボールをキャッチしたり、相手チームにボールを当てる生徒がいると「イエーイ!」と歓声が上がった。三回戦とも日本人学生の勝ち!少し大人げなかったかな?と思ったが、現地の子どもたちも大いに楽しんでいた。ドッジボールの後はローラースケートに挑戦!初めてのローラースケートに、始めは生徒の多くが壁をつたいながら歩いたが、次第に慣れてきて子どもたちの手を借りて滑るようになった。子どもたちが優しくガイドしてくれて、生徒は1時間ほどローラースケートを楽しんだ。終わる頃には生徒の多くが誰の手も借りずに滑っていて、滑り終わった後は「すごく楽しかった!」とみんな口をそろえて言っていた。子どもたちと集合写真を撮り、アイスクリームをもらい、とても充実した楽しい午後のアクティビティとなった。
 午前7時半過ぎに学校に到着すると、既に数名の生徒が教室に来ていた。誰に言われるでもなく、率先してノートを配る生徒がいた。また、私から頼まれる前に日記を集めたり、班員の健康状況を報告してくれる生徒もいた。生徒たちは自分にできることを見つけ、率先して行動できるようになってきている。一部の生徒だけでなく、グループの全員ができるような雰囲気づくりをこれから心掛けたい。
 授業の最初に答える英語の質問内容は、昨日のシアトル観光のどこが気に入ったかを答えるものだった。多くの生徒がワシントン大学を見学したことやPike Place Marketでお土産を買ったことを書いていた。Christinaが生徒たちに質問すると、間髪入れずに “Yes!” “No” と反応を返しており、英語のリスニング力はもちろん、積極性も身に付いてきたと感じている。
英語の質問に答えた後、“Capture the flag” というゲームをした。先日作った “Team Samurai” と “Team Ninja” の旗をそれぞれの陣地に隠し、互いのチームメンバーが敵にタッチされないように旗を奪うというゲームである。男子生徒の多くは積極的に敵の陣地に踏み込み、果敢に旗を取りに行き、女子生徒の多くは敵のメンバーを追いかけタッチしていた。タッチされたメンバーはみんな牢獄エリアに行かなければならないが、Sarahが“Jailbreak! (脱獄!)” と叫ぶと、牢獄エリアのメンバーも再び陣地に戻ることができる。途中で両チームとも作戦会議を開くなどとても盛り上がり、無邪気に走り回る生徒の姿が見られて嬉しかった。
ひとしきり楽しんだ後、再び教室に戻り、先日も授業に参加してくれた現地の女子高校生2人への質問タイム!生徒たちは辞書を引くなど訊きたいことを英文で書き、高校生に質問した。「学校では一日に何コマありますか」「好きな授業は何ですか」「将来は何になりたいですか」「学校にプールはありますか」など、ありとあらゆる質問をしてTCのChristinaとSarahを驚かせた。訊かれた高校生も丁寧に答えてくれて、生徒たちも前のめりになって彼女たちが話す英語を聞き取ろうとしていた。
昼食の前には、グループを3つに分け、“CAR WASH” と書かれた大きなカードを作成した。午後の活動で使うものである。色ペンを使い、絵や文字を書き、それぞれがカラフルでユニークなカードを作り上げた。出来上がらなかったグループのメンバーは昼食を早めに済ませ、残りの時間をカードの仕上げに費やした。昼食後、みんなでFrank’s placeという場所へ行き、洗車サービスを行った。6~7人は先ほど作ったCAR WASHのカードを持って道路脇に行き、“CAR WASH! Come on!” などと叫びながら車を呼び込む。残りのグループは洗車に来たお客様の車を洗う班として待機し、その班もホース係、泡洗浄係、ドライタオル係などに分けた。呼び込み班と洗車班は時折メンバーチェンジを行い、必ず全員が何かしらの仕事に携わるようにした。呼び込み班は終始大声で勧誘し、時にはダンスを踊ったり呼び込む動作をして道行く車を引きつけた。その甲斐あり、一台、また一台と洗車に来てくれて、洗車班の生徒たちはホースで水をかけ、泡で洗い、すすぎ、ドライタオルで拭いた。台数をこなすと生徒の作業も円滑になり、2~3台一気に並んでも焦らずに対応することができた。洗車のお礼として運転手の方々がくださった寄付金は現地の学生が日本へ留学するための奨学金に充てられる。生徒たちが一生懸命車を洗う姿に、運転手の皆さんが寄付金をくださった。生徒たちも洗車を楽しむと同時に、その達成感を得られたようだった。洗車が終わった後、Christinaにこんなに生徒たちみんなが協力的に参加してくれたのは今まで初めてだと言われ、私も生徒たちもとても嬉しかった。生徒たちも一生懸命に取り組んでよかったと思えたはずである。
昨日の日記には、ある生徒が「みんなバラバラの県に住んでいるので、これが終わるとみんなやホストファミリーと会えなくなる」と書いていた。残り二週間を存分に楽しみ、仲間との絆を深め、たくさんの思い出を作ってほしい。このオークハーバーグループの引率を担当することになって、本当に良かったと心から思った一日であった。 
今日は待ちに待ったシアトル観光の日!いつもより早く午前7時半には学校に集合し、別のグループと一緒にバスに乗った。約1時間後に着いたのは、ワシントン大学。キャンパス内で集合写真を撮った後、その美しさで有名な大学の図書館に行った。生徒たちは「ハリーポッターみたい!」と感動し、たくさん写真を撮っていた。
 次に向かった場所でランチを食べることに。建物の中にはケバブや中華料理など様々なレストランがあり、生徒たちはそれぞれ好きなレストランへ入り昼食を済ませた。私は中華料理を食べたのだが、生徒たちが私の頼んだものを見に来て、「これ、いくらでしたか」「美味しそう!」と言っていた。英語での注文にも慣れ、みんなそれぞれピザやサンドウィッチなどを頼んだそう。そろそろ集合時間だなと思い外の集合場所へ出ると、生徒全員が既に集合場所で待機していた。それを見たTCのSarahは、“We have everybody here? Awesome!” と感激していた。各班の班長も迅速に人数確認をして報告してくれるので、とても助かった。午後12時半に集合場所へ移動し、Space Needleというタワーへ。集合写真を撮り終えると、生徒たちはタワーを見上げ、「どれくらいの高さですか」と英語でTCに質問していた。色んなものに興味を示し、積極的に英語を使っていた。
 再びバスに乗り、シアトルの繁華街であるPike Streetへ。ここで約1時間半の自由行動を設けた。財布やカメラの扱いに気を付けること、集合場所と時間を厳守すること、お釣の額を確認することなど生徒に気を付けてほしいことを伝えた。集合場所はスターバックス一号店の向かい側。スターバックス一号店前の長い列に並んだり、市場を見に行ったり、それぞれが初めてのシアトルに興奮した様子だった。集合時間が近づくと、少しずつ生徒が集合場所に集まってきた。お店で買った紙袋を片手に、それぞれ何を買ったのか話していた。中には、何を買ったらいいか分からなくてお土産を買うことができなかった生徒も。見知らぬ場所が故に、多くの生徒が集合場所付近のお店しか見回っていなかったようだった。お土産を買えなかった生徒には、ホストファミリーに週末に連れてきてもらうか、オークハーバーのお店などで良いものを見つけるよう伝えた。
 午後3時にスターバックス一号店前でMNCCのスタッフの方に集合写真を撮ってもらい、帰りのバスまで移動した。街並みの写真を撮りながら行く生徒が多く、団体がバラバラになりそうになる場面が何度もあった。特に横断歩道を渡るときは、列の前方が詰まり後方の生徒たちが横断歩道を渡り切れないことがあった。厳しい口調で「写真を撮るより先に、列を詰めなさい」と叫んだ。交通量の多いシアトル。観光を楽しむためにも、生徒には危機管理能力を身に付けてほしい。
 終日のシアトル観光を生徒たちは大いに楽しんだようだったが、残念なことに今朝は携帯電話を持ってきている生徒がいることが発覚・・・。ホストファミリーが携帯電話を使っているのを見たと言っており、すぐに生徒の携帯電話を没収。「グループとして行動しているのだから、規則を破る人がいたらグループ全体に影響が出る。これ以上、規則に従わない言動があれば強制送還の可能性もあります」と生徒に伝えた。授業に積極的に参加している生徒だっただけに、私自身とてもショックだった。以前のレポートにも書いたが、「これくらいなら大丈夫だろう」という甘えが、グループ全体の安全を脅かすことになる。私たちは観光しに来ているわけではない。勉強するために来ている。団体行動の時は生徒一人ひとりの意識が重要であり、誰一人とも規則を破ったり危険にさらされるようなことがあってはならない。この件は対象生徒だけの問題ではなく、グループ全体の問題である。生徒にはホームステイの目的を見失わず、有意義な時間を過ごしてほしい。これ以上、問題が起こらないように、明日はグループ全体にこの件を報告し、生徒一人ひとりにホームステイ中はどのような姿勢で過ごすべきか今一度考える時間を設けようと思う。
いつものように午前8時から学校が始まった。一部の生徒はホストファミリーとの予定が入り欠席であったが、他の生徒はみんな来た。昨日の消防署見学でエネルギーを使いすぎてしまったのか、少しお疲れ気味のようだった。アメリカの休日について学び、生徒たちは何の休日に興味があるかノートに書いた。生徒の中には、なぜその休日に興味があるのか英語で詳しく理由を書いている者もいた。しかし、ここでChristinaから指導!生徒の一人が教科書を持ってくるのを忘れ、そのことを事前に報告せず、授業中ただボーっとしていた・・・。生徒に理由を尋ねると、教科書の宿題をしたが、かばんに入れるのを忘れたと言っていた。「忘れたのは仕方ないけど、事前に伝えないといけません。休み時間になったら、伝えに行きなさい」と生徒に言った。生徒は自分が分かる単語や表現を使って謝り、授業の際にメモをとったノートを見せると、Christinaは「授業中、教科書の代わりにノートをとってくれてありがとう」と言っていた。その言葉を聞くと少し安心したようで、その後の活動は積極的に参加していた。隣にいる生徒たちには忘れ物をした生徒をサポートするよう伝えると、教科書を見せてあげていた。
 午前9時半からは、現地の高校生2人が授業に参加し、全体でゲームを行った。内容は2グループに分かれ、それぞれのグループから1人ずつ前に出て、一人が椅子に座り、もう一人が相手に英語でささやいて笑わせるというもの。椅子に座った人はポーカーフェイスを保たなければならない。アメリカ版の「にらめっこ」のようなものだ。生徒はみんな、どうやって相手を笑わせるか工夫をこらして英語をささやいていた。まだ何もしていないのに笑い始める生徒もたくさんいた。生徒たちは大いにこのゲームを楽しみ、クラス全体が笑い声に包まれた。


 昼食を済ませ、午後11時半から先日行ったPioneer streetの近くの公園までハイキングをした。約1時間のハイキングに生徒は少し疲れた様子だったが、落ち着いて道を渡っていた。TCのSarahから、「前回のハイキングの時より落ち着いていて、生徒同士が仲良さそうだね」と言われて嬉しくなった。公園に着くと集合写真を撮り、約2時間の自由時間を設けた。生徒たちは仲良くなった友達同士で集まり、海に足をつけたり、フリスビーやボールで遊んだり、飛び石の練習をしたりと思い思いに楽しんだ。バスケットボールのコートがあり、多くの男子生徒がバスケットボールを楽しんでいた。その近くにアイスキャンディー売りの車が停まっていて、生徒の一人が「先生!アイスが売ってあって買いました!すっごく可愛いです」と教えてくれた。スパイダーマンやスポンジボブの柄のアイスキャンディーが2ドル程で売ってあり、多くの生徒が自分たちで買って、写真を撮り合っていた。分からないことは英語で尋ね自分たちで解決するようになり、生徒たちの成長が目に見えて分かった。


私が気付くより先に生徒たちは色んな発見をする。日々の日記には、生徒たちの発見や新しく学んだ英語の表現、一日の感想などがたくさん書かれている。昨日の日記には、ある生徒が「なんだか、このオークハーバーグループの人ともっともっといっしょにいたいと思えてきました。」と書いていた。とても嬉しくて、しばらくコメントを書く手を止め、生徒の日記をじっくり読んだ。男女学年関係なく友達ができ、互いに相談したり笑い合ったり。毎日の生活を通して、生徒たちは少しずつ絆を深めている。生徒が見せる感動や驚きの表情を見るのが、毎日の私の楽しみだ。明日は終日シアトル観光である。生徒たちはどんな表情を見せてくれるのだろう。事前に買いたいものや行きたい場所をリストアップし、大いに観光を楽しんでほしいと伝えた。明日に備え、今日はみんなきっとぐっすり眠ることだろう。明日が待ちきれない。

週末が明けて、もう月曜日!午前8時に授業が始まった。簡単な英語の質問に答える練習をした後、生徒たちは2グループに分かれ、グループ名を考え、そのグループのオリジナルの旗を作るという活動に取り組んだ。その2つのグループの名前は、“Team Samurai” と “Team Ninja”! 出来上がったらどちらの旗がよりインパクトがあるか私が選ぶということで、生徒たちはグループでアイディアを出し合い、カラーマジックで絵や文字を書き込んだ。絵が得意という生徒たちが大活躍し、どちらもグループ名とマッチした絵を旗に描き上げた。両方の旗にはグループメンバーとTCの名前が書かれ、約1時間でとてもカラフルな旗が出来上がった。さあ、どちらのグループにしようか。悩んだ末、より多くの絵が描かれ、「忍者」の「者」の字に刀の絵を用いた“Team Ninja”を勝ちとした。生徒たちのクリエイティブな発想が旗に表れていた。もちろん、“Team Samurai” の旗も桜の花びらが綺麗に描かれており、それが素敵だと感じたことも生徒に伝えた。両者ともメンバー全員が意欲的、かつ協力的に活動に取り組んだ。


 活動が終わった後、約10分の休憩をはさみ、生徒たちは先週もらった教科書を開いた。買い物をする時に使う英語の表現を学習。お店で“May I help you?” と訊かれた場合、「見ているだけだから大丈夫です」と答える練習をした。Christinaが “Repeat after me” と言うと、みんな続けて、 “No thank you. I’m just looking.”と繰り返し英語を言う練習をした。Christina が言う指示に生徒たちは驚くほど速く反応し、授業中の英語がだんだんと理解できるようになってきたんだと思った。アメリカのお金の名前やお店での支払いの仕方についても学習。生徒たちはアメリカのコインの名前を覚え、問題を解いた。お釣がいくらになるか計算し、お釣にはどのコインが何枚ずつあるべきか考える練習をした。Christinaに当てられた生徒たちは、みんなハキハキと答えていた。授業はTCが英語で進めるが、内容によっては私が日本語で説明をすることもある。今日はお釣とレシートに関する注意事項を説明した。大きなスーパーやショッピングモールでは、正しい額のお釣が返ってくることは「当たり前」であるが、通り沿いの小さなショップ等では注意が必要である。毎回お釣の額を確認するためにも、生徒たちがアメリカのお金に慣れることが重要だ。また、店員から “Do you want a receipt?” と訊かれたときの答え方についても学んだ。生徒たちが言うべき答えはいつも “Yes” である。これは、日本でのオリエンテーションの時にも伝えてあるが、万一お店でトラブルが発生した時に、レシートを持っていれば商品を購入したという証明ができる。生徒全体に「レシートを必ずもらうのはどうしてだったかな?」と尋ねると、数名の生徒が素早く答えた。これからホストファミリーと買い物に出かける機会も増えるだろう。生徒たちが安全に買い物するためにも、重要事項は日本語で説明し、共通理解しておく必要がある。
 

午前11半にはお昼を済ませ、グループ写真を撮り、スタディーセンター近くの消防署へ見学をしに行った。移動は徒歩。近くといっても片道20分以上かかるため、こまめに水分補給をするよう伝えた。消防署に着くと、まずは心肺蘇生の方法を教えてもらった。生徒たちは専門用語が多く使われる英語の説明に少し戸惑った様子だったが、グループに分かれて実際に消防署員の方が心臓マッサージをするのを見て、一生懸命に真似をした。簡単に見えても実際にやってみると体力が必要で、短時間の心臓マッサージでも生徒たちは息を切らしながら取り組んでいた。その後、午前中に作った2つのグループに分かれ、消防署内のあらゆる設備に触れる体験をした。消防署員の方に “Team Samurai! Come over here!” と言われると、 “Team Samurai” の生徒たちは署員の方について行く。消防服を着せてもらってその重さを体感したり、放水体験をさせてもらっていた。空に向かって長く突き出た消防車の梯子に登ってみる体験も。あまりの高さに私は下から見上げるだけで精一杯だったが、生徒たちは我先にと言わんばかりに次々と挑戦していた。各体験をさせてもらった消防署員の方々のたくましい体格に感激したようで、一緒に写真を撮る生徒が何人もいた。生徒たちは存分に消防署見学を楽しみ、撮った写真を互いに見せ合い、大満足した様子だった。もと来た道を戻り、スタディーセンターへ。水を飲んで荷物をまとめ、ホストファミリーが迎えに来るのを待つ間、私から少し生徒たちに話をした。

週末の生徒の日記には、連れて行ってもらった場所や食べた料理、出会った人、学んだ英語の表現など様々なことがたくさん書いあった。その日記に多くの生徒が使っていた言葉が気になった。「外国人と話した」「外国と日本は違う」といったものである。私たちは今、アメリカにいる。アメリカが外国なのではなく、私たち自身が「外国の人」だよねと伝え、これからの言葉の使い方と、私たちが「外国の人」であるからこそ注意しなければならないことがたくさんあると伝えた。多くの生徒がこちらでの生活に慣れ始め、少しずつ英語で会話しようとしている。ホストファミリーだけでなく、周りのあらゆる人々に生徒たちは話しかけようと試みる。挑戦することはとても大事であり、英語でどんどん質問して会話してほしいと思う。しかし、よく知らない人に「心を許す」のとは訳が違う。自分たちが「外国の人」である自覚を持ち、生徒たちには普段の言動や服装に注意してほしい。少し厳しい言い方かもしれないが、生徒たちがトラブルに巻き込まれるのを未然に防ぐためには重要なことだと思う。生徒たちは真剣な面持ちで聞いていた。これから生徒たちが経験することすべてが実りあるものになり、たくさんの発見をすることを願う。

午後3時からFort Nugent Parkという公園で、ウェルカムパーティーが開かれた。ホストファミリーと一緒に遠出してパーティーには参加しなかった生徒もいたが、20人の生徒たちがホストファミリーと一緒に参加した。パーティーが始まるまで、多くの生徒がホストファミリーの子どもたちと走り回ったり、写真を撮ったり、ブランコに乗ったりしていた。子どもたちと無邪気に遊ぶ生徒の姿が見られて、とても安心した。ホストファミリーとコミュニケーションが取れるようになってきたんだと感じた。ホストファミリーの子どもたちは“How old are you?” “Where are you from?” といった質問を生徒たちに尋ねていて、とても好奇心旺盛な様子だった。生徒自身も子どもたちに対して、“Where is your mom?” など様々な内容を話しかけていて、ホストファミリーと過ごす中でたくさんの英語の表現を学んでいた。


 ひとしきり遊んだり、友達とのおしゃべりを楽しんだ後、TCからの挨拶があり、バーベキューが始まった。アメリカのバーベキューは、ソーセージやバーガーのお肉を焼くというシンプルなものである。生徒たちは列に並び、焼き立てのお肉をもらい、パンにはさんでケチャップやマスタードをかけた。サラダやフルーツも盛りだくさんであり、みんな好きなものをお皿に盛りつけた。それぞれ食べる場所を確保し、友達やホストファミリーと集まって食べ、おしゃべりに花を咲かせた。私自身もホストファミリーの方々に家庭での生徒の様子を尋ねてみた。「日本食を作ってくれた」「いつも手伝ってくれるわ」など、皆さんとても嬉しそうに生徒のことを教えてくださった。中には、「おとなしくて、何に興味があるかまだ分からない」という方もいらっしゃったので、「簡単な英語でゆっくり尋ねてみてください」とお伝えした。そのホストファミリーが生徒を呼び、“Do you want to go ‘food’ shopping after the party?” と尋ねると、生徒は理解したようで、 “Yes!” と元気に答えていた。ホストファミリーもホッとしたようで、これから生徒に色んな場所や物を紹介したいと熱く語っていた。


初めてのホームステイに生徒が緊張するのと同じように、ホストファミリーの方々も生徒のことをとても気にかけてくださっている。どうしたらいいか分からないのは生徒もホストファミリーも同じようだ。これからは、私自身もできるだけホストファミリーと話をし、彼らと生徒の関係がより良くなるようサポートしていきたい。

初めての授業の日。生徒たちはホストファミリーにスタディーセンターまで送ってもらい、午前8時すぎには全員集合した。生徒たちは毎日ガイドブックに日記をつけることになっており、生活係が班員分のガイドブックを集めて私に提出した。多くの生徒が、昨日の日記にホストファミリーと外食したり、日本からのお土産を渡したり、子どもたちと遊んだことを書いていて、充実した一日を過ごしたようだった。「英語が全然聞き取れなかった」と書かれてあるものもあったが、そういった日記には必ず「もっと英語が分かるようになりたい」「○○くんが積極的に話していたから、僕も頑張ろう」といった前向きな言葉もあった。言葉の壁があるからこそ、生徒たちはどうやったら伝わるか、試行錯誤する。今はまだホストファミリーと出会って間もなく、生活のスタイルや家庭のルールに慣れるのに精一杯なのだろう。これから少しずつ英語の表現を学び、自分なりのコミュニケーションの仕方を見つけ出してほしいと思っている。びっしりと日記を書いてきた生徒が多くいる中、日記や宿題を忘れたり、日記の内容が極端に少ない生徒が数人いた。個別に呼び、「日記はみんながどんな生活を送っているか、どんな気持ちで過ごしているか知るための大切な手段です。日記を書く時間を自分で確保して、その日あったことをたくさん教えてほしい」と伝えた。ホストファミリーと過ごす時間はとても大切で楽しいものである。同時に、日記や宿題に取り組む時間を十分に確保したいとホストファミリーに伝えるのも重要なコミュニケーションである。ためらうことなく、自分の意思をしっかり相手に伝えられるようになってほしい。


午前中の授業では、Christinaが授業の受け方を説明し、“How old are you?” “How long have you been studying English?” というような基本的な質問に英語で答える練習をした。初めは、生徒たちは英語で話される指示に戸惑い、活動内容を理解するのに時間を要した。しばらくすると、数人の生徒が辞書で英単語の意味を調べ始め、その他の生徒も周りを見て辞書を頻繁に使い、ペンを動かし始めた。「友達といられる時間」という認識から、「英語の授業」の雰囲気に少しずつ変わり始めた。一歩前進!授業中はどんどん辞書を使い、分からないことがあるときは、躊躇することなく“I have a question!” と手を挙げて言えるようになってほしいと強く思う。また、グループ全員の名前を言うゲームでは、半数の生徒たちが他の班員の名前を未だに覚えていないことが分かった。確かに、全員が顔を合わせたのは2日前だが、24人で協力してこのホームステイを成功させるためには、お互いを理解し合うことが不可欠である。「仲良しグループ」だけで行動するのではなく、今後は色んなグループメンバーと交流を深めるための工夫が必要だと感じた。


午前11時から30分間のランチタイム。生徒たちはホストファミリーに用意してもらったランチを取り出し、机の上に広げた。覗いてみると、ブドウやバナナ、サンドウィッチ、チーズにクラッカーとみんなそれぞれ。中には大きめのタッパーにトマトソーススパゲッティがぎゅうぎゅうに詰められたものを、モリモリと食べる生徒もいた。ランチタイムは、ひとしきり日本語で友達とのおしゃべりを楽しみ、生徒たちは少しリラックスした様子だった。少しずつ日本語を使う頻度が減り、簡単な英語でおしゃべりを楽しむ余裕が出てくると、英語で会話することがもっともっと楽しく思えてくるはず。それまでは、しばらく生徒たちの様子をじっくり観察してみようと思う。
午前11時半をすぎて、Sarahの先導で街までハイキング。フィットネスジムでも働くというSarahの歩くスピードについていくのはなかなかハードだったが、生徒たちは大通り沿いに軒を連ねる店や道路標識にカメラを向け、楽しそうに歩いていた。一時間かけてようやくPioneer Streetに到着。午後1時20分まで各自でグループになり、自由に散策する時間を設けてもらった。アンティークショップやカフェが並ぶ落ち着いた通りで、私自身もブックストアでOak Harborのポストカードを買ったりした。自由時間が終わる頃、どこで売っていたのか、数人の生徒たちがカラフルなアイスクリームを片手に帰ってきた。私に頼らず、自分たちの力で欲しいものを見つけられるようになってきたんだなと感じた。来た道を通って学校へ戻り、Heads up seven upというゲームをした。ルールの説明のために前に7人出てきてほしいとChristinaが言うと、数人の生徒が立ち上がりすぐに7人集まった。積極的に活動へ参加しようとする姿勢が見られるようになり、今後のさらなる成長を見ることがとても楽しみになってきた。


授業が終わり、生徒たちが帰宅する前に、いくつか私から意識してほしいことを生徒たちに伝えた。一つ目は、ホームステイの目的を見失わないこと。「これくらいならいいか」という気の緩みは態度や服装に現れる。今日は授業中の私語や服装を注意される場面が何度もあった。決して遊びに来ているわけではないことを確認し、授業中の私語や服装について改めるよう伝えた。二つ目に持ち物や時間の自己管理についてである。既にカメラを失くしてしまった、集合時間に遅れてしまった生徒が数名いる。今日の活動について授業でも伝え、スケジュールも渡してあるが、時間も内容も何も把握していないという生徒がいた。また、ステイ先のスーツケースには鍵をかけていますかと尋ねると、多くの生徒が「は!忘れてた!」と返答・・・。いかに危機管理を持って行動することが大切か、生徒たちには真剣に考えてほしい。最後に、分からないことは自分で調べたり、TCやホストファミリー、お店の方に英語で訊くよう伝えた。「今、日本は何時ですか」「宿題はいつまでですか」「あとどれくらい歩きますか」「トイレはどこですか」など、毎日数えきれないほどの質問を生徒たちは私に尋ねてくる。授業中、TCから少し難しい内容を英語で指示されると、一斉に私を見て助けを求めてくる。「私はみんなの相談に乗るし、アドバイスもする。でも、通訳のために来た訳ではない。分からないことがあれば自分で解決の方法を見つけ出してほしい。」と伝えた。生徒たちは真剣な眼差しで私の話を聞いていた。英語で完璧に内容が理解できなくても、「なんとなく」雰囲気で「こういう意味かな?」と推測する力が必要である。授業中は辞書で単語を調べる時間を取ることができるが、日常会話ではそうはいかない。英単語が分からなくても、自分のボキャブラリーを駆使して、どうにか自分の言いたいことを伝えることができた生徒もいる。自分でなんとか問題を解決できる、自分の意見を伝えることができる、不都合が生じれば交渉してみる。自分を取り巻く環境をたくましく「生きる力」を生徒には身に付けてほしい。

長旅から一夜明け、午前8時過ぎに朝食会場へ。すでに8人ほどの生徒が朝食をとりに来ていた。ホテルの朝食はバイキング形式で、生徒のお皿をのぞくとバナナやベーグル、ワッフルにヨーグルトと、会場にあったほとんどの食べ物をお皿一枚に目一杯まで乗っけたものもあった。みんなアメリカンスタイルの朝食にわくわくした表情を浮かべていた。ワッフルメイカーの使い方が分からず苦戦していた生徒に、その場に居合わせた現地の方が使い方を教えてくださり、多くの生徒が次々にワッフル作りに挑戦した。ワッフル食べたさに、ワッフルメイカーから溢れるほど生地を入れる生徒が何人もいて、その光景がとても面白く見えた。自分の作ったワッフルをお皿に移し、切ったバナナを添えてみたりとその食べ方にも工夫を凝らす生徒も。朝食開始から40分が過ぎ、まだ姿が見えない生徒が4人ほどいた。生徒たちに部屋まで起こしに行ってもらい、なんとか午前9時までに全員朝食をとることができた。食べ終わった生徒たちは部屋に戻って荷物をまとめ、午前9時半すぎに全員ロビーに集合。オークハーバー行きのバスが到着するまでしばらくの間、生徒たちは鳥の写真を撮ったり、英語の練習をしたり、それぞれに楽しんでいた。


午前10時前には、オークハーバーのスタディーセンターでお世話になるTC(ティーチャーコーディネーター)のChristinaとSarahがホテルまで迎えに来てくれた。TCの2人も加わりホテル前で集合写真を撮り、Sarahとともにバスへ乗り込んだ。Sarahがグループ全体に向け挨拶をし、その内容を一生懸命聞き取ろうとする必死な表情が生徒たちから見て取れた。“Are you guys excited?” とSarahが全体に問いかけると、生徒たちは大きな声で“YES!” と答え、その反応にSarahも大満足のようだった。ホテルからオークハーバーまでの道中、バスの横を走る車のナンバープレートや道路標識の写真を撮ったり、車線やハンドルの位置の違いに驚いたり、車の車種を観察したりと、生徒たちは次々に新たな発見をした。時折窓から見える湖や川に気付いて、“What’s the name of this lake?” と英語で質問してみたりと、少しずつ英語で話しかける姿勢が増えてきた。約2時間後、そろそろスタディーセンターに着くという頃に、Sarahから全体に向けてアナウンスがあり、両面刷りの英語の宿題が配られた。そして、ホストファミリーが現地で生徒たちを待っていると伝えられると、生徒たちは「わー!」と胸を高鳴らせていた。
午後12時にスタディーセンターのオークハーバー高校に到着すると、多くのホストファミリーが一斉に手を振りバスの到着を歓迎してくれた。大きな旗や紙にカラフルに装飾された生徒の名前と “WELCOME” という文字が書かれ、それらを掲げながら「どの子が家に来るの?」という表情でホストファミリーの方々はバスの中を覗いていた。バスから降りるや否や、ホストファミリーのところへ駆け寄る生徒もいて、みんなホストファミリーとの対面に感激した様子だった。明日の連絡を手短に済ませた後、今日は各自のステイ先でホストファミリーとの時間を過ごすことに。握手したりハグしたり、生徒たちはそれぞれにホストファミリーとの対面を喜び、少し緊張した表情を残しながらも嬉しそうにステイ先へと向かっていった。生徒全員がホストファミリー宅へ向かったのを見届けた。


今、生徒たちはホストファミリーと何をしているのだろう。どんな料理を一緒に食べ、何について話し、どんなことがあったのだろう。上手くコミュニケーションを取れただろうか。明日、生徒たちから今日の出来事を聞くのが待ちきれない。

待ちに待った出発の日!鹿児島や宮崎からの生徒を乗せたバスが7時半過ぎに熊本の集合場所に到着。熊本の生徒を乗せ、福岡空港に向かった。混雑することなく、9時過ぎには福岡空港に着く。しかし、途中で生徒の一人が日本円を米ドルに換金していないことが発覚・・・。福岡空港での待ち時間に余裕があったので、無事に換金することができホッとした。


福岡空港では、佐賀・福岡・山口からの生徒がぞくぞくと集合し、オークハーバーグループ24人が初めて顔を合わせた。国際線ターミナルでは周りの外国人観光客の間で英語や中国語が騒々しく飛び交い、生徒たちもその雰囲気に緊張した様子だったが、一人ひとり迅速に行動し円滑に集合・点呼をすることができた。筆箱の中にハサミ等が入ったままになっていて手荷物検査で空港スタッフに没収されてしまった生徒もいたが・・・。自分で荷物を管理することの大切さを再度伝える必要があると感じた。待ち時間には集合写真を撮り、経由地である台北行きの飛行機に搭乗した。機体や座席、スクリーンがサンリオキャラクターづくしというラッキーな状況が手助けし、さっきまでの緊張はどこへ行ったのか、初めての国際線に皆わくわくした表情で写真を撮ったりスクリーンで映画を観たりとフライトを楽しんでいた。約1時間半後に台北空港に到着するや否や、多くの生徒から「先生―、機内食どうでした?」と訊かれた。「美味しかったね。全部食べたよ。」と答えると、みんな口をそろえて「えー!(口に合わなくて)全然食べられなかったです。」と言っていた。初めて経験する台湾の味付けに戸惑う生徒が多かったよう。食事は美味しく食べられるに越したことはないが、こういう経験も良い異文化体験のチャンスだと感じた。


待合スペースに移動し、各班に分かれ、自己紹介や共通点探し、ホームステイの目標設定をした。男女学年関係なく話し合う姿が見られ、Good ideaな自分のニックネームを考える生徒もおり、少しずつ班員同士が打ち解けてきた様子だった。現地の先生からの英語の手紙には事前に単語の意味をたくさん書き込んできた生徒がおり、その一生懸命さが感じられて嬉しかった。班活動後は仲良くなったメンバー同士でグループを作り、午後4時半から自由時間を設けた。生徒みんなレストランへ直行!上手に注文できたかや食べた夕食の感想をみんな思い思いに語っていた。「水餃子うまかった!」「ジェスチャーをしてちゃんと注文できました!」と報告してくれる生徒がいて、自分たちで工夫して注文したんだなとほほ笑ましくなった。午後7時に自由時間が終わり集合場所に全員戻る。5時間近い待ち時間に生徒たちはくたびれるかな、と思いきや!ガイドブックを読んだり、折り紙を折ったり、ポケットアルバムを作ったり、さよならパーティーの案について話をしたり。限られた席を譲り合い、気圧の変化で体調を崩した生徒を気遣い、思いやりあふれる生徒たちの行動を見ることができた。時折、目をこすりながらも互いに声をかけ合って、長い長い待ち時間をなんとか乗り切った。


シアトル行きの飛行機ではほとんどの生徒が眠りに落ちたが、機内食のにおいがし始めると一人、二人と目を覚まし、洋食の方を頼んで美味しそうにパンやパスタを頬張っていた。約10時間のフライトを終え、午後8時すぎにシアトルに到着!体調不良だった生徒も回復し、ひとまず安心。この日一番の山場である入国審査では、待ち時間にみんな“twenty-three days”や“sightseeing”の発音練習をしていた。その甲斐あってか、何一つ滞ることなく無事に入国することができた。私が最後に審査を終えると、全てのスーツケースをターンテーブルから降ろし終わって、全員静かに整列していた。なんだか、入国審査で一番緊張していたのは私かも?と思えるほど、みんな冷静に対処していた。

空港を出てホテルまで移動するバスに乗り込んだ。乗客の男性が生徒に席を譲ってくれて、女子生徒一同「これがレディーファーストかー!」と感動していた。ホテルに着くと、エレベーターのボタンの違いや水道の使い方に少し苦戦したり。普段なら無意識に過ごしてしまう日常生活の一つひとつがここでは新鮮で、生徒たちは今日だけで多くの発見をした。明日の朝食時にはどんな表情を見せてくれるのか、楽しみで仕方がない。

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